熱海の芸妓文化を守る 利用料助成、商議所が支援策

2020年11月25日 05時00分 (11月25日 05時03分更新)
感染防止策を取って再開した「華の舞」=熱海市で

感染防止策を取って再開した「華の舞」=熱海市で

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 熱海市の伝統文化を伝える芸妓(げいぎ)衆が、新型コロナウイルスの「第三波」で、また苦境に立たされている。踊りを披露する舞台が先月に再開したが、活躍の場はまだ限られており、予約のキャンセルも出始めた。こうした状況を踏まえ、熱海商工会議所は来年一月から、芸妓らを呼んだ際の利用料を助成する取り組みを始める。 (山中正義)
 コロナの影響で二月末から休演していた「華の舞」は先月十七日、定員を半減し、予約制にするなど感染防止策を取って約八カ月ぶりに再開した。しかし、熱海芸妓置屋連合組合によると、客席がまばらな日もあり、広報担当の芸妓・豆一(まめかず)さんは「コロナの感染状況によって予約が入ったり、キャンセルになったり」と嘆く。
 ここ数日の感染再拡大でもキャンセルが出始めた。お座敷の仕事も戻らず、中にはアルバイトをしている芸妓もいるという。
 このため商議所は、伝統文化の継承や雇用維持につなげようと、芸妓・コンパニオンの支援策を打ち出す。商議所や市内の各組合に加盟する旅館やホテルなどで芸妓・コンパニオンを呼んだ際、一人三十分当たり二千五百円を補助することで利用を促す内容だ。上限は二万円で、期間は来年十二月三十一日まで。
 豆一さんは「支援はとてもありがたい。新しいお客さんにも体験してほしい」と感謝する。苦境の中、芸妓衆も芸妓キャラクターやグッズ作りなど新たな取り組みを進め、リピーター以外の新たな客層を取り込もうと奮闘しているという。
 商議所は、芸妓らの支援に加え、来年四月から夜の飲食店を対象に利用できるプレミアム率50%のクーポン券も発行する。午後五時以降に営業するスナックやバーなどの飲食店とタクシーで使うことができ、一万五千円分(千円分を十五枚)を一万円で販売。誰でも一人二セットまで購入できる。利用期間は来年九月末までで、来年二月から応募を受け付ける。発行数や利用可能店舗などは今後決める。
 市は商議所の取り組みに対する三百万円の補助金を盛り込んだ本年度一般会計補正予算案を市議会十一月定例会に提案する。

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