海の生き物 生命力感じて 高名秀人光さん 漆芸40年の軌跡

2020年11月25日 05時00分 (11月25日 10時04分更新)
漆芸40年の軌跡として大作を展示する高名秀人光さん=小矢部市のアートハウスおやべで

漆芸40年の軌跡として大作を展示する高名秀人光さん=小矢部市のアートハウスおやべで

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小矢部であすから個展

 石川県輪島市鳳至町の漆芸家高名秀人光(ひでみつ)さん(64)が四十年間に手掛けた漆芸作品の歩みとして企画した個展「創作40年記念−命漲(みなぎ)る海−高名秀人光漆芸の世界」(北陸中日新聞後援)が二十六日から小矢部市のアートハウスおやべで始まる。三十日まで。 (武田寛史)
 高名さんは、漆に金粉や銀粉を蒔(ま)き付ける「蒔絵(まきえ)」の技法「研ぎ出し蒔絵」や夜光貝の「螺鈿(らでん)」で、生まれ育った輪島の海の心象風景を作品に投影する。日展では二〇一一年と一五年に特選に選ばれ、入選は三十三回を数える。
 今回はカレイを表現した初期作品「海響く」(一九八五年)から、高名さんの代表的なサヨリを題材にした近作の「漲る刻(こく)」(二〇一七年)「湧立つ」(一八年、日展審査員出品)など80〜120号の大作が並ぶ。
 細く長い線を得意としている高名さんが表現するサヨリの群像には輪島の海で光り輝く命がほとばしる。「漲る刻」は見る方向で色変わりする螺鈿を中心にスズ板で魚体を表したサヨリが深海から光の空へ舞うような宇宙的な広がりを感じさせる。
 海に近い輪島市輪島崎町で生まれ、よく素潜りしたという高名さんは「潜った無音の海の中で、生き生きしている命を感じた。生き物の生命力、躍動感を感じてほしい」と話す。 
 新型コロナ禍で個展に足を運べない人に向けて無料通信アプリ「LINE(ライン)」を使った交流会を事前に二回開催し、会期中の二十七、二十八両日午前十〜十一時にLINEで作品を解説する。
 高名さんは「一月から個展の内容にもがきながらコロナ禍でも思い切りやってみることにした。作品を再認識し、どう変化していくか自分の宿題のような個展」と話した。

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