【富山】渋滞で時間かかり課題 ヨウ素剤 ドライブスルー配布

2020年11月23日 05時00分 (11月23日 10時54分更新)
ドライブスルー方式で薬剤師らからヨウ素剤に見立てたあめや水を受け取る住民=22日、富山県氷見市の氷見運動公園で

ドライブスルー方式で薬剤師らからヨウ素剤に見立てたあめや水を受け取る住民=22日、富山県氷見市の氷見運動公園で

  • ドライブスルー方式で薬剤師らからヨウ素剤に見立てたあめや水を受け取る住民=22日、富山県氷見市の氷見運動公園で
  • 北陸電力志賀原発2号機の事故を想定した訓練を視察する富山県の新田八朗知事(右)=22日午前、富山県氷見市で

氷見で原子力防災訓練

 北陸電力志賀原発(石川県志賀町)からの放射性物質漏れを想定した訓練が二十二日、富山県氷見市で行われた。新型コロナウイルス対策として、甲状腺がん発生を予防する安定ヨウ素剤の配布を初めてドライブスルー方式で試みたが、渋滞で配布に時間がかかり課題が残った。
 訓練は震度6強の地震が発生し、志賀原発2号機の外部電源が失われて放射性物質が放出したと想定。県や市、警察、消防など約五十機関と住民約六十人の計四百人が参加し、事故発生時の対応を確認した。
 避難住民の放射線量を測る氷見運動公園が初めて会場になり、上庄や熊無地区の住民がバスや自家用車で訪れ、ヨウ素剤の配布や放射線量の検査、除染などの手順を確かめた。自家用車の住民は車に乗ったまま、公園入り口で薬剤師から説明を受けてヨウ素剤に見立てたあめと水を受け取った。ヨウ素剤は従来、一時集合場所の小中学校で一斉に配っていたが、コロナ対策で住民が直接、検査場所の公園へ行けるようにし大勢が集まる機会を減らした。
 県などはスムーズな配布方法としてドライブスルーを導入したが、同市熊無の内毅(うちたけし)さん(68)は「数十台が並び、もらうまでに二十分かかった。実際の事故でもっと多く並んだらさらに時間がかかる」と心配した。同市上田の永井仁さん(68)は「検査場所の入り口が分からず戸惑った。渋滞にはまりそうでマイカーかバスのどちらで避難するか迷う」と話した。
 氷見市の面積の約半分は原発から半径三十キロ内の緊急時防護措置準備区域(UPZ)にある。訓練では初めてUPZ内の全住民に屋内退避を呼び掛け、約千二百人が自宅など建物の中に避難した。
 視察した新田八朗知事は「コロナで手間が増えるが、訓練での積み重ねが万が一に役立つ。限られたマンパワーを有効に使うためどう動線をスムーズにするか訓練でチェックして改善することが大事」と話した。

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