<さじき席> 大関の意地、貴景勝V

2020年11月23日 05時00分 (11月23日 05時01分更新) 会員限定
優勝決定戦 貴景勝(左)が押し出しで照ノ富士を下し、優勝を決める

優勝決定戦 貴景勝(左)が押し出しで照ノ富士を下し、優勝を決める

  • 優勝決定戦 貴景勝(左)が押し出しで照ノ富士を下し、優勝を決める
 土俵下で唇をかむ照ノ富士を横目に、感情をめったにあらわにしない大関貴景勝が唇を震わせた。「大関に上がって良いことがあまりなくて、もう一度踏ん張らないといけないと思っていて。応援してくれた人たちの期待に応えられたことが本当にうれしい」。自身2度目、大関昇進後では初めてとなる優勝の味をかみしめた。
 1差のトップで迎えた千秋楽の結びの一番。勝って決めたい優勝だったが、照ノ富士に浴びせ倒しで敗れ決定戦に持ち越しとなった。土俵上にひっくり返される屈辱的な黒星。「情けなさと悔しさと」。支度部屋に戻り、乱れた大銀杏(おおいちょう)を結い直す間、考えれば考えるほど雑念が浮かんだ。
 だから「脳の指令を初めて止めて、勝手に体が動くことに任せた」。本能に委ね迎えた同じ相手との決定戦。持ち前の低く鋭い立ち合いを取り戻し、一発で後退させた。休まず攻め、相手の上体を起こす。何もさせずに押し出し、精神力の強さを見せつけた。
 番付上は今場所、2人の横綱と3人の大関がいた。だが初日から両横綱が休み、大関も1人減りまた1人減り、5日目には自分だけに。「最上位ということもあり、変なところを見せられない」。背負わされた一人...

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