増える不登校 居場所づくりをもっと

2020年11月23日 05時00分 (11月23日 05時00分更新)
 二〇一九年度に不登校だった児童・生徒は十八万人を超え過去最多になった。生きづらさを感じる子どもたちが増えているからだろう。学校現場の支援と合わせ居場所づくりを進めたい。
 病気や経済的状況以外の理由で年三十日以上登校していない小中学生は前年度から一万六千七百四十四人増えた。
 その要因を学校側が一つだけ選ぶと「本人の不安や無気力」が約四割と最多だった。いじめを除く友人関係、親子の関わり方が続いた。
 不登校はさまざまな要因が絡み、個々の子どもで抱える問題は違う。それを前提に「本人の不安や無気力」を生んでいる背景を慎重に見極める必要がある。
 一日の大半を過ごす学校では、子どもたちの学習量が増えている上、授業準備などで多忙な教員の負担軽減がなかなか進まず、子どもと向き合う余裕がないままだ。
 こうした状況で子どもたちが教室で受けるストレスは増している。それも不安や無気力の要因になっているのではないか。スクールカウンセラーの増員や連携の強化など教員の負担を減らす対策は引き続き取り組むべきだ。
 コロナ禍による休校を経験し、オンライン学習の必要性も広く認識された。学校の居心地の悪さを少しでも解消できるノウハウを学校現場で共有したい。
 学校以外でも学ぶ場を認める教育機会確保法が一六年に成立したことで、フリースクールなどが新たな居場所として広がりつつある。学校側も無理な登校を求めない考え方に変わった。
 不登校は生きづらさや居心地の悪さを感じる学校から身を守る行動でもある。
 ただ、学校側は子どもたちを新たな居場所に預けて関わりをなくしてしまわないようにしたい。
 フリースクールやオンライン学習は学校の判断で一部出席扱いにできるが、認められたのは約二万六千人だ。
 不登校の小中学生の受け皿にもなっている通信制高校には、ITを駆使して子どもの関心やペースに合わせた授業を提供し入学者が増えている学校もある。一斉授業など今の公教育への疑問が背景にはあるだろう。
 コロナ禍は保護者の雇用環境を悪化させて家庭で子どもがストレスを抱えやすくなっている。大人の余裕のなさが子どもたちを追い詰めることは避けねばならない。
 もっと居場所を増やしたい。

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