長野のメーカーが信大、水害に強い住宅開発 台風19号教訓
2020年11月23日 05時00分 (11月23日 05時00分更新)
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豪雨などによる河川の氾濫に備え、長野市の住宅メーカー「ミツヤジーホーム」が信州大工学部と協力し、建物外部が三メートルの高さまで水に漬かった場合も室内には浸水しない住宅を開発した。被災した際も居住が続けられ、復旧の費用や手間も抑えられるとしている。受注を順次始め、普及を目指す。(城石愛麻)
水が透過しにくいコンクリート製地下室の外壁施工で特許技術をもつミツヤジーホームは、地下室を備えた住宅を全国で四百棟以上手掛けてきた。昨年十月の台風19号で長野市や千曲市の顧客の住宅が床上浸水し、一階以上も浸水に耐えられる住宅の開発を信州大工学部建築学科の遠藤洋平助教(38)と進めた。
台風19号では地面から三メートルの高さまで浸水した家屋が確認されたため、新たに開発した住宅の浸水想定水位を三メートルに設定。通常、家屋が三メートルの高さまで浸水した場合、底部から一メートルの高さの外壁や窓、ドア枠に三トンもの水圧がかかるが、水の透過や破損を防げるよう耐水・耐圧性能を高めた。
十七日、開発した建物内部に、三メートルの高さまで水を流し込む実験を信州大で公開。ミツヤジーホームの自社技術で補強した窓枠やドア枠は...
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