貴景勝の目に涙…いつも強気な発言を繰り返すが、さすがに肩の荷が下りたのだろう【北の富士コラム】

2020年11月22日 21時48分

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貴景勝(左)が押し出しで照ノ富士を下し、優勝を決める

貴景勝(左)が押し出しで照ノ富士を下し、優勝を決める

  • 貴景勝(左)が押し出しで照ノ富士を下し、優勝を決める
◇22日 大相撲11月場所千秋楽(東京・両国国技館)
 私の期待通りと申しますか、結びの照ノ富士と貴景勝の一番は、優勝決定戦にまでもつれ込んだ。本来なら理想的な千秋楽となるのだが、今場所は最後の最後にようやく盛り上がりを見せた。これでお客さまは喜び、日本相撲協会もホッと胸をなで下ろしたものであります。
 それでは、せっかくですから本割と決定戦を振り返ってみましょう。本割は立ち合いから終始、照ノ富士が先手先手で攻め、十分に組み止めて浴びせ倒した。照ノ富士の完勝と言っていいだろう。
 そして決定戦、舞の海君はどちらかというと、貴景勝に分がある予想を立てる。こうなると私も同じくという訳にはいかないので、照ノ富士に追う者の強みがあるからという理由で、照ノ富士が有利と予想する。本当は私も貴景勝と言いたいところだったのだが、やむを得ず照ノ富士ということになったのである。私は本割の一番で照ノ富士に、かなり疲れが出ていたと見た。わずかな時間しかないので、息を整えるに精いっぱいだったと思う。それと古傷の膝が悲鳴を上げていたと思われる。
 決定戦は貴景勝が不退転の決意で会心の押し相撲で、照ノ富士に残す余裕を許さず押し出して悲願の大関初優勝を決めた。勝ち名乗りを受ける貴景勝の目に涙が浮かんでいた。いつも強気な発言を繰り返す貴景勝だが、さすがに肩の荷が下りたのだろう。
 今場所は両横綱の休場は想定内であったが、朝乃山と正代の休場は貴景勝にはかなりの重圧となったのは想像に難くない。それと4年近く大関の優勝がない場所が続いていたことも重荷となっていたのも間違いなかったろう。重圧に負けることなく「一日一番」を座右の銘にし、精魂込めての優勝は立派であった。
 これで横綱、大関が勢ぞろいするだろう来年の初場所で優勝すると、新横綱の誕生も夢ではない。そして照ノ富士にも同じことが言えるだろう。13勝の星を引っ提げ来場所、再び優勝争いに絡む成績なら悲願の大関復帰もあるだろう。
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