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渋川大イチョウ 神木の威厳 黄金色

2020年11月22日 11時22分 (11月22日 16時48分更新)

昔ながらの町並みの中で黄金色に色づく大イチョウ=浜松市北区引佐町渋川で

 かつて交通の要衝として栄えた浜松市北区引佐町渋川は、細い街道沿いに家屋が並ぶ。旧渋川小学校跡地の近くで、樹齢六百五十年を超す古木のイチョウが黄金色に色づき、晩秋を彩っている。
 高さ約二十メートル。見上げるほど大きなイチョウの木は、一三六一年に植えられ、渋川六所神社の神木だった。一八七六年に渋川小が建設されたのを機に、学校のそばに移植された。
 二〇一〇年に渋川小が周辺の学校と統合するまで、毎朝児童たちが落ち葉を拾う姿がこの時期の風物詩だった。現在は統合後の引佐北部小中学校に通う児童生徒が、日程を決めて清掃作業をしている。
 大イチョウが見える交差点の向かいに住む「渋川の歴史と文化を守る会」の野末かつ子さん(75)は「昔は落ち葉を掃除する子供たちの声が毎日聞こえて癒やされていた。今は回数が減ったが、落ち葉の“金のじゅうたん”が楽しみ」と話す。
 地元に住む人たちの生活を見守り、渋川の歴史を知る、物を言わぬ生き証人。激しい風雨で枝が折れることがあっても、倒れないその姿は、渋川に住む人たちの象徴としてこの先もそびえ立つ。
 写真、文・斉藤直純
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