リニア工事 市議会研究会で県担当者「菊川の水に影響大」

2020年11月21日 05時00分 (11月21日 05時03分更新)
トンネル工事を巡る問題について説明する織部康宏理事(右)=菊川市役所東館で

トンネル工事を巡る問題について説明する織部康宏理事(右)=菊川市役所東館で

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 未着工になっているリニア中央新幹線南アルプストンネル(静岡市葵区)の工事を巡り、大井川流域の菊川市議会は二十日、市役所で議員研究会を開き、県担当者から工事に伴う大井川水系の水資源への影響と問題の背景について説明を受けた。リニア問題で県内の議会と県が直接意見交換するのは初めて。
 県くらし・環境部の織部康宏理事は、菊川市は上水道の九割を大井川に依存し、受水している全七市の中で最も多いと説明。農業用水の受益面積は14%で「大井川は生活にかなり密着している。トンネル工事で影響が出れば、菊川の農業にも影響を及ぼす」と話した。
 織部理事は、複雑な地質や大井川の水利用の特殊性などから「JRの現在の環境影響評価では不十分」と工事着工を認めていない理由を語った。
 市議らは、水枯れだけでなく生態系への影響や自然災害の増加、重金属流出などへの質問や懸念を相次いで投げかけた。工事中の湧水を戻す方法を「JRに科学的に立証させて。県は断固たる態度で向かってほしい」との要請もあった。
 終了後、市議からは「県外では静岡県が悪者になっている。当事者である地元市民の意見を国に伝えてほしい」「事業を進めるなら、県とJRが歩み寄って話し合いをしなくては」などの声が上がっていた。 (河野貴子)

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