顧客の地域貢献 支援 北陸銀行(富山市)  

2020年11月18日 05時00分 (11月18日 10時08分更新)
お金の大切さについて学ぶ児童たち=石川県加賀市で

お金の大切さについて学ぶ児童たち=石川県加賀市で

  • お金の大切さについて学ぶ児童たち=石川県加賀市で
  • 合掌造り集落の屋根材に使うカヤを刈り取る行員ら=富山県南砺市で(北陸銀行提供)

金融教育の出前授業など 


 ほくほくフィナンシャルグループ(FG、富山市)は二〇一九年四月、中期経営計画のスタートに合わせて「SDGs宣言」を発表した。「地域共栄」「進取創造」といった経営理念に通じるとして、FG傘下の北陸銀行(同市)も取引先の地域貢献活動の支援や金融教育、環境保全に力を入れている。
 SDGs宣言は、北陸銀が長く取り組んできたCSR(企業の社会的責任)活動が下地になっている。これをさらに発展させるとともにSDGsの視点で再整理し、中期計画の数値目標と関連付けて具体的な成果を目指すことにした。
 SDGsの目標(17)「パートナーシップで目標を達成しよう」に合致するのが「寄贈型私募債」の提案だ。資金調達のために発行する企業の希望に応じ、地域の教育機関や自治体に物品などを寄付できる仕組みで、引受先となる銀行が発行手数料の一部を負担する。
 十月時点で六十七件に上り、タブレット端末やバレーボールのネット、図書などを贈った。「自分が育った町や学校に恩返しをしたいという経営者は多く、顧客と一緒に地域貢献できる」と、広報CSRグループ長の真岩秀男さん(48)は手応えを語る。
 目標(4)「質の高い教育をみんなに」に関しては、各地域の支店長らが小中学校・高校に出向く金融教育の出前授業に取り組む。初年度の一九年度は九十四校で実施。小学生にはお金の大切さ、中高生には資産形成やローンの仕組みを教えており、「ビジネスではすごく大事なのに日本の学生はお金について学ぶ機会が少ない。学校からの評判も良い」(真岩さん)。
 目標(15)「陸の豊かさも守ろう」に向けては、世界文化遺産の五箇山合掌造り集落(富山県南砺市)の屋根材に使うカヤの植栽事業に行員が参加。また目標(13)「気候変動に具体的な対策を」に関しては、地球温暖化が北陸地域に与える影響を分析し、経営支援につなげる研究を今年六月にスタートした。環境省の事業採択を受け、将来的にコンサルタント業務や環境関連の金融商品の提案につなげる考えだ。
 新型コロナウイルス感染拡大により、業務のデジタル化やテレワークの導入が課題となる中、「持続可能な社会を目指すSDGsはこれまで以上に注目されている」と真岩さん。「地域の発展のために、今後も推進していきたい」と意気込んでいる。
  (中平雄大)

会社メモ 1877(明治10)年、金沢第十二国立銀行として創業。1943年に富山県内の4行が合併して北陸銀行となる。2004年に北海道銀行(札幌市)と経営統合した。20年6月末時点の店舗数は国内188カ所、海外6カ所。従業員は約2500人。本店は富山市堤町通り1。

SDGs 「誰一人取り残さない」という考え方のもと、人種や性別、地域などを超えて地球上のみんながそろって幸せになることを目指す国連の目標。「貧困をなくそう」「すべての人に健康と福祉を」「人や国の不平等をなくそう」など17のテーマ別の目標がある。SDGsは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略。


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