女性への性暴力被害考える 浜松でシンポジウム

2020年11月15日 05時00分 (11月15日 05時03分更新)
性的被害の影響を討論する(右から)白川美也子さん、犬塚協太さん、柳谷和美さん、藤田景子さん=浜松市中区で

性的被害の影響を討論する(右から)白川美也子さん、犬塚協太さん、柳谷和美さん、藤田景子さん=浜松市中区で

  • 性的被害の影響を討論する(右から)白川美也子さん、犬塚協太さん、柳谷和美さん、藤田景子さん=浜松市中区で
 性暴力被害について考えるシンポジウムが十四日、浜松市中区の市地域情報センターであった。女性や子どものトラウマ(心的外傷)ケアに詳しい精神科医白川美也子さんの基調講演や、専門家らの討論があり、性暴力が被害者に及ぼす影響、幼少からの性教育の必要性について理解を深めた。
 白川さんは、初代の浜松市精神保健福祉センター所長で、県警被害者対策アドバイザーでもある。講演では性被害にあった少女が他者に対して性的な問題を起こしたり、自尊心が傷ついて、さらなる性暴力の被害に遭う事例を紹介。「性暴力は連鎖を呼び込む。多くの性虐待被害者が、被害を言えずに隠れている」と指摘した。さらに、児童虐待などの暴力行為の裏には被害体験があることを理解し、トラウマからの回復を重視した「トラウマインフォームドケア」の視点が教育や行政の現場で必要だと強調した。
 討論では、性暴力被害の当事者で心理カウンセラーの柳谷和美さん、県立大国際関係学部の犬塚協太教授、白川さんが登壇し、県立大看護学部の藤田景子准教授が進行を務めた。被害者支援の現状について、ジェンダー(社会的性差)に詳しい犬塚教授は「夫婦共働きが増えたが、今でも家事、子育ては女性という考えが一般的。その構造的な男女格差が、性暴力を生み出してしまう」と指摘。被害の回復について柳谷さんは幼少からの性教育の重要性を訴え「体の仕組みを知っていれば、性被害にもすぐ気付ける。家族というチームで、嫌なことがあったら話せる関係をつくってほしい」と話した。
 県が内閣府の「女性に対する暴力をなくす運動」期間(十二〜二十五日)に合わせて開き、今年で三回目。五十人が参加した。 (高島碧)

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