何が何でも得点力を上げねばならぬ…中日の近道は“四球力アップ” 長打力は補強にも頼り10年ぶり優勝へ
2020年11月12日 10時52分
渋谷真コラム・龍の背に乗って
◇11日 広島 2ー3 中日(マツダ)
もしも今季が「前後期制」だったら…。逃げ切った中日は後期60試合を34勝25敗1分け。勝率を5割7分6厘とし、最終戦を残して31勝23敗5分け(5割7分4厘)の巨人を抜き、ついに首位に立った。
前後期制は妄想だが、最大借金9からの大逆襲は現実だ。8年ぶりのAクラスはお見事。さあ、来年こそは10年ぶりの優勝だ! 浮かれるのはここまでにして、大願成就のための課題を書く。
何が何でも得点力を上げねばならぬ。試合数が違うため、1試合平均比較する。昨季が3・94だった得点力は、3・58に悪化した。ちなみに5位に沈んだ昨季は得失点はプラスだった。今季は何とマイナス60。当然、平均失点も3・80から4・08に跳ね上がっている。これで勝ち越せたのは、エースの存在感と12勝5敗という1点差試合への強さがあればこそ。
チームの得点力はOPS(長打率+出塁率)と密接な関係にある。最弱の得点力は・676というワーストのOPSが生み出しているということだ。本塁打数では惨敗。ならばどうするか。ずっと書き続けていることだが、四球を増やすのが一番の近道だ。
与四球は昨季の452から340へと大きく減らした。
「12球団で一番少ないですよね。就任当初からストライクゾーンで勝負できなきゃという話はしてきたが、そのあたりはよくなってきた」
与田監督が大きくうなずいた収穫。その裏に昨季の349に対して346という四球力がある。試合数が減ったことを思えば改善しているのかもしれないが、12球団で11番目。四球をもぎ取り出塁率を上げる。そして長打率アップは新外国人の補強にも頼ることになる。
「(補強は)言えばキリがない。僕は欲張りだから。チームができる範囲の中でね」
四球と長打が得点を生み、得点が勝利を呼ぶ。道は見えているが、歩けるとは限らない。それでもかき分け、もがき、前へと進もう。
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