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4回転回避の選択は正解…紀平が世界と戦うための大きな一歩に[村上佳菜子スマイルレポート]

2019年12月22日 02時29分

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全日本フィギュアで初優勝した紀平梨花

全日本フィギュアで初優勝した紀平梨花

◇21日 フィギュアスケート全日本選手権第3日・女子フリー(東京・国立代々木競技場)

 初優勝を遂げた紀平選手は4回転サルコーへの挑戦を回避しました。朝の練習を見ましたが、トリプルアクセルの調子が少しよくなかったので、リスクを避けて確実に優勝を狙ったのだと思います。その選択は正解だったと思うし、世界で戦う意味でも大きな一歩になったと思います。
 私は現役時代に4回転サルコーやトリプルアクセルに挑戦して習得できませんでしたが、その理由の一つに新しいステップに進むだけの余裕がなかったことがあります。この日の紀平選手のように全てのジャンプが安定していれば、安心して4回転に挑戦できる。しかも新しいプログラムに慣れる必要があるオフシーズンと違って、年明けから次の大会まで4回転だけに集中できます。
 今月のGPファイナルでは、複数の4回転を武器にするロシア勢が表彰台を独占しました。紀平選手がサルコーを習得しても4回転は1種類だけですが、滑りも演技も素晴らしく技術点だけではなく演技点も高い。しかもトリプルアクセルが安定しているから得点が高くなる後半に、という選択肢も出る。3月の世界選手権までに4回転サルコーが加われば、ロシア勢にも負けない点数が出せるはずです。
 樋口選手も素晴らしかった。2018年の世界選手権銀メダリストが昨季は不振。女子は体形の変化もあって10代終盤になると思うように動けなくなりますが、その中でよくぞ壁を乗り越えました。一方、全日本女王の経験がある宮原選手、坂本選手は本来の力を発揮できず、悔しい思いをしたと思います。でもこれも成長するための試練。ここでどう行動するかが2人の未来につながると思います。
(プロフィギュアスケーター、ソチ五輪代表)
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