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こらえた宇野選手こらえ切れなかった羽生選手…勝敗を分けたジャンプの回転不足判定[村上佳菜子スマイルレポート]

2019年12月23日 00時45分

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ジャンプの着氷でバランスを崩す羽生結弦

ジャンプの着氷でバランスを崩す羽生結弦

 この日のフリーは予想外の展開になりました。宇野選手の演技を見た直後は最終滑走に羽生選手が控えていたので優勝は厳しいのかもしれないと思っていましたが、とにかく「まさか」でした。

 2人とも「こらえた」という演技でしたが、勝敗を分けたのは宇野選手になかったジャンプの回転不足の判定が羽生選手は3つもあったこと。確かに宇野選手は軸がゆがんでいたけど回ってこらえていた。一方の羽生選手は回りきらずにこらえたという印象でした。
 羽生選手がこうなった理由で考えられるのは、4年ぶりにシーズン前半でGPシリーズ2戦とGPファイナル、全日本と4つの試合をこなしていること。特にGPファイナルでは全てをかけてチェン選手(米国)と戦ったので、調整の難しさが出たのかもしれません。
 ただ、疲れなら調子が悪くなりますが、この日の6分間練習や直前の練習ではよかっただけに原因は分からない。その中で一つ言えることは、この悔しさが羽生選手を強くするのだと思います。
 宇野選手はシニアに転向して初めて羽生選手に合計点で上回りました。ただ、本人も「一番ましだったのが自分」と話していたように、それほど心からは喜んではいないのかもしれません。私が現役時代、少しでも追いつきたいと思っていた浅田真央さんの調子が悪くて上にいったことがありますが、心からうれしいというよりは、もっと頑張ろうと思いました。
 今シーズン前半のタフな戦いを考えれば、今大会の立て直しは素晴らしかったです。ただ、宇野選手が持っている能力と技術はもっと高い。今後、さらなる高みを目指して戦っていくでしょう。彼が自身の力を100%出し切って優勝するときまで「おめでとう」という言葉は私の心の中で取っておこうと思います。(プロフィギュアスケーター、ソチ五輪代表)
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