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自身初のVG完走へ サムライ姿で出航…世界に挑む日本人体現、子どもにも人気 【白石康次郎の航海記】

2020年11月10日 05時00分

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サムライ姿で出航した白石康次郎(C)Olivier Blanchet/Alea

サムライ姿で出航した白石康次郎(C)Olivier Blanchet/Alea

 海洋冒険家の白石康次郎(53)=DMG MORI SAILING TEAM=が、フランスのレサーブルドロンヌを発着点とする単独無寄港無補給の世界一周ヨットレース「バンデ・グローブ」で自身初の完走を目指し、8日に大海原へ乗り出した。本紙では、地球一周の特別寄稿コラム「オーシャン・サムライ 康次郎の航海記」をスタート。第1回は「サムライスタイル」について語ります。
  ◇  ◇
 4年ごとに開催されるバンデ・グローブがついに始まりました! 前回(2016年)はリタイアしてしまいましたが、2回目の出場です。スポンサー各社のご理解のおかげで、前回と同様にサムライの姿で出航することができました。これは決してふざけているわけではないんです。
 私自身、居合をトレーニングに取り入れています。日本人として世界の舞台で戦いに挑む姿を表現したいと思ってサムライスタイルをとっています。以前、居合の師匠から「戦いの前は、爪を切るのではなく、爪を磨く」と言われました。スタート前だからと言って特別なことはせずに、これまで積み上げたものを信じることが大事なのだと理解しています。レース前は感謝の気持ちも込めてこれまで使ってきた道具を磨きました。
 海外のメディアからは「オーシャン・サムライ」「サムライ・スキッパー(船長)」と呼ばれます。フランスの小学生はバンデ・グローブの映像を学校で見て、学ぶ機会があります。サムライは子どもたちにも大人気。うれしいですね。
 18年10月にチームを立ち上げ、2年準備しました。外洋ヨットレースは自然が相手、毎日何が起こるか分かりません。スタートも濃霧で1時間20分遅れました(笑)。完璧な準備はできませんが、船を信じ、チームメートを信じ、1マイル1マイル、前に進みゴールを目指したいと思います。
 序盤は船酔いに苦しめられ…ですが、ゴールまで約80日間。不定期ですがコラムを寄稿していきますので、お付き合いください。(海洋冒険家)
 ◆バンデ・グローブ フランス西部バンデ県レサーブルドロンヌを発着点に、単独無寄港無補給で世界一周(約4万8000キロ)のタイムを競うレース。今年で9回目。コースはフランスを出発して大西洋を南下し、喜望峰(南アフリカ)を回って東へ。南極海を横断し、南米の最南端ホーン岬沖を通って北上、フランスに戻る。前回大会の優勝者は74日でゴールしている。今大会は33チームが参加、白石は唯一アジアから参戦。
 ◆白石康次郎(しらいし・こうじろう) 1967(昭和42)年5月8日生まれ、神奈川県鎌倉市出身の53歳。94年にヨットによる単独無寄港無補給での世界一周を当時の史上最年少記録26歳で達成。2002~03年に単独世界一周レース「アラウンド・アローン」クラス2で4位。06年には同「ファイブ・オーシャンズ」クラス1で2位。16年に同「バンデ・グローブ」にアジア人として初出場もリタイア。趣味はドライバーの最高飛距離383ヤードを誇るゴルフ。

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