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頑張れ!初代タイガーマスク 頑張れ!難病と闘う格闘家たち【山崎照朝コラム】

2020年3月24日 12時46分

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久しぶりに再会した新間寿さん(右)と筆者

久しぶりに再会した新間寿さん(右)と筆者

 プロレスラーで初代タイガーマスクの佐山聡さん(62)が原因不明の病気になったと聞いた。パーキンソン病の疑いがあるとのことで二重の驚きを感じている。
 タイガーマスクは1960年代後半から71年にかけて劇画作家の梶原一騎さんが漫画雑誌に連載したスーパーヒーロー。それが劇画から抜け出して現実のマットに現れ、華麗な空中殺法で一斉を風靡(ふうび)したのが“初代タイガーマスク”の佐山さん。その格好良さは衝撃的だった。
 その佐山さんが立ち上げたストロングスタイルの「リアルジャパンプロレス」の15周年記念旗揚げ興行が19日、東京・後楽園ホールであった。会場に来るとの情報に勇んで出かけたが残念ながら佐山さんは体調が回復しておらず会うことはできなかった。
 だが、もう一人のカリスマにお会いできた。佐山さんとは新日本プロレス時代から懇意という新間寿さん(84)。新間さんは猪木さんのビックマッチ“仕掛け人”として知る人ぞ知る業界のレジェンド。病と闘う佐山さんのことをいろいろ聞かせて頂いた。歩行も介助がないと困難と聞いてショックを受けたが今はただただ元気な姿を見られることを願うばかりだ。
 私が佐山さんと出会ったのはプロレス取材で最初に訪れた新日本プロレスの道場。新人だった前田日明さんや高田延彦さんらと一緒にいた。空手出身の前田さんが極真空手を知っていた関係で2人を紹介してくれ、明るく接してくれたのを覚えている。
 やがて最強を豪語する極真会館とストロングスタイルでプロレス最強を掲げる新日本プロレスの間で抗争が勃発し、その間で奔走したのが新間さんだった。その騒動も道場を訪れた猪木さんと大山館長が空手着でカメラの前に立つことで決着をみた。
 騒動を収めた新間マジックにも驚いたが、猪木さんの異種格闘技戦を果敢に仕掛けるスケールの大きさにはさらに驚かされたものだ。「チョウのように舞い蜂のように刺す」との名言を残したボクシングヘビー級カリスマ王者モハメド・アリや極真空手の“熊殺し”ウイリー・ウイリアムスとの対戦などビックマッチでプロレスファンの拡大につなげた。
 当時の精悍(せいかん)さそのままの新間さん。84歳とは思えない面構えにホッとしたが、頂いた名刺には「初代タイガーマスク後援会 代表理事」とあった。交流の深さと佐山さんに対する敬愛を感じた。
 佐山さんだけではない。70年代前半にテレビ4局が視聴率を競うほど人気だったキックボクシング(ムエタイ)にも、難病と闘う何人かのスター選手やジムの会長がいる。現役時代は“不死鳥”と言われたアスリートたち。闘う対象は代わってもあの強さで乗りこえてほしいと願っている。(格闘技評論家=第1回オープントーナメント全日本空手道選手権王者)

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