遊撃の名手から見た『坂本初安打』秘話「こっちはショートゴロが来るかなと身構えていたら…」【坂本勇人・井端弘和さん特別対談、その1】
2020年11月9日 06時00分
巨人の坂本勇人内野手(31)が8日のヤクルト戦で、通算2000安打を達成。偉業達成を祝し、本紙評論家の井端弘和氏(45)との特別対談が実現した。坂本の記念すべき中日戦(ナゴヤドーム)でのプロ初安打を遊撃手として目撃した井端氏。その当時の思い出話やチームメート、コーチとしてともに戦った巨人時代のエピソードなどふんだんに語り合った。
◇ ◇ ◇
井端「まず2000本達成おめでとう。1本目からの道のりを振り返るとどう?」
坂本「毎日試合に出ることに必死で…。良い状態で出たいなとか、1試合1本は打ちたいなとか。そういうことの積み重ねですね。長いというよりは、ここまで来たんだな、という感じです」
井端「2年目からレギュラーでやってきて、どこのタイミングから2000というのは意識したの」
坂本「やっぱり1000安打超えたくらいじゃないですかね。あ、このペースで打てばこのくらいかなとか。最初は目標ではなかったので。毎日必死にやるしかなかったですね」
井端「初ヒットはナゴヤドームのドラゴンズ戦(2007年9月6日)。ものすごく覚えている。延長戦で代打で出てきてセンター前に落としたね。勝ち越しの一打。首位攻防戦でこっちはルーキーが出てきて『よしよし、ここをしのいで…』って思ってたんだけど(笑)」
坂本「あのヒットはめちゃくちゃ覚えています。シチュエーションも配球も。谷繁さんがキャッチャーで全部真っすぐだったんです。僕も全然真っすぐにタイミングが合っていなかった。高橋聡文さんの真っすぐは初めて見るような球だった」
井端「聡文もあのころ速かったからね」
坂本「左であんな速いピッチャー見たことなかったので打てる気がしなかったんですけどね。たまたま僕のスイングの軌道のところにボールがきたって感じです」
井端「こっちは詰まったショートゴロが来るかなと身構えていた。そうすると右手で押し込んでいるんだよね。ベンチで首をかしげていたら高代さん(当時野手総合チーフ)が来て『オレは高校のときから良いと思っていた』と自慢げに話してきた」
坂本「僕のこと知らんでしょ。高校のとき有名じゃなかったし(笑)」
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