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正代の大関昇進で欲が出てきたらしい隠岐の海…今や35歳だが台風の目になるか【北の富士コラム】

2020年11月8日 21時31分

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隠岐の海(右)が押し出しで翔猿を破る

隠岐の海(右)が押し出しで翔猿を破る

◇8日 大相撲11月場所初日(東京・両国国技館)
 今場所は5000人、お客さんを入れることができるようになった。1万人は収容できる国技館なので満員と言えるかどうか分からないが、よく入ってくれました。
 マスクの着用やら歓声の制限やら小難しいことが多いのに、本当にありがたいことであります。今日も東京では新型コロナの感染者が200人近く出ている。お客さんが決死の覚悟で来てくれているのに、2横綱はさっさと休場してしまうありさま。誠に申し訳ありません。
 私もこのところ、体調はあまり良くないのですが、休んでなんかいられません。米国ではバイデンさんもトランプさんと戦っているので、俺も負けずに頑張ります。
 初日の土俵は結構、皆、頑張っていました。その証拠に物言いの相撲が初日にしては多かったと思います。御嶽海と阿武咲の初めの一番。御嶽海は明らかに内容で負けていて、もう一丁はありがたい判定でした。取り直しは完勝しましたが、私はひそかに優勝候補の一人に挙げているので、気を引き締めてほしいものです。
 もう一人、ヒヤリとしたのは正代。くみしやすしと思われた若隆景に意表を突かれ、右の変化にうろたえて攻められ続け、苦し紛れの土俵際の突き落としで九死に一生を得た。相撲内容は良いところなし。完全に若隆景のペースであった。先場所の翔猿との一番の再現を見るようであった。新大関の初日とあって、緊張感もあったことを考えると、よく残れたと言ってやろう。
 朝乃山も貴景勝も比較的、楽な相手を持ってきてくれたので楽勝であった。初日を見て気になる力士が2人いた。一人は照ノ富士である。左を差し、腕を返し、万全の相撲で輝を下した。こんな相撲が取れると優勝に絡んでくるだろう。そして、3大関の最大の敵となろう。
 そして、もう一人。その人の名は隠岐の海。正代の大関昇進でがぜん、欲が出てきたらしい。正代ができるなら俺も、とばかり稽古に励んだと、もっぱらの評判である。私はこの言葉を10年前に聞きたかった。いや、5年前でも間に合ったかもしれない。隠岐の海も今や35歳。「遅かりし何とか」のような気もするが、徳勝龍の例もあることだし、少しは信じてみたい。
 ここが博多なら、ひと風呂浴びて中洲に飲みに行くところだ。例年なら九州場所の初日は出羽海部屋のOB会が行われる。「ちんや」というおいしい肉料理店ですき焼き、しゃぶしゃぶなどを大いに食べて呑み、昔話に花を咲かせる楽しい夜になるのだが、今年は何もかもできなくなってしまった。多分、来年の博多は私が無理かもしれない。
 それでは、今夜は熊本ラーメンでも食べて寝るとしよう。(元横綱)
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