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生死をかけたレース中に地球のお掃除ー白石康次郎が世界4周目に課したミッションは海洋プラスチックの収集

2020年11月8日 13時06分

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地球4周目は海洋プラスチック収集も行う白石康次郎

地球4周目は海洋プラスチック収集も行う白石康次郎

  • 地球4周目は海洋プラスチック収集も行う白石康次郎
  • 海水を真水に変える装置。中央の円の中に収集フィルターを取り付けている(白石康次郎の事務所提供)
 海洋冒険家の白石康次郎(53)=DMG MORI SAILING TEAM=が8日、フランスの「レ・サーブル・ドロンヌ」を発着点に単独無寄港無補給と最も過酷な世界一周ヨットレース「ヴァンデ・グローブ」のスタートを切る。そして、世界4周目には新ミッションを加えた。地球規模で問題となっている海洋プラスチックの収集活動だ。
 生死をかけたレース中に地球のお掃除―。「地球一周4万8000キロ。海洋プラスチックを拾っていくの。26年前に初めて世界一周をして4周目。自分は海がどう変わったか言えるしね。自分にしかできない。どう面白いでしょ」。その発想に驚かされ、うなずくしかない。そうだ、いつも言っていた。
 「最少単位(1人)で地球を相手に遊んでるの。ほかの競技とはスケールが違うよね」
 活動は海水を飲み水に変える装置のフィルターに付着したマイクロプラスチックを採取する。大西洋、南極海…。世界中の海から収集し、海洋研究開発機構での分析、研究材料にしてもらう。同機構の担当者によると、海洋のプラスチックゴミの99%が発見されていないといい「データがないのが現状です。この活動が啓発となって商船なども収集してくれればエリアも広がる」と期待を寄せる。未知の世界に挑む“お掃除セーラー”は言う。
 「油ならにおいや色で分かるから魚も食べないでしょ。でも、プラスチックは無味無臭だから知らぬ間に食べちゃう。それがおなかにたまって死んじゃう。最大の敵は無味無臭。もしかしたら、南極の近くまで来ているかもしれない。そろそろわれわれは急いだ方がいいかもしれない。その問題提起をしたい」
 鎌倉育ち。昭和40年代の海は「真っ黒な海しか知らなかった」。湘南の海を泳ぐと油が体についたという。「あ~青い海が見たいな~。あの向こうに行きたいな~」と思ったのが、地球一周への原点となった。「遊ぶ規模が鎌倉から神奈川県、太平洋、世界になった」。そして、サッカー界のキング・カズこと三浦知良と同じ53歳で世界4周目。地球への“恩返し”となる海洋プラスチック収集の冒険もスタートする。

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