春夏連覇の経験 工大福井に注入  野球部監督に白水さん(大阪桐蔭出身) 「選手と一緒に成長」

2020年11月8日 11時29分 (11月8日 11時29分更新)
選手との距離感を大事にし、打撃指導をする白水さん(左)=6日、福井市の福井工大福井高で

選手との距離感を大事にし、打撃指導をする白水さん(左)=6日、福井市の福井工大福井高で

  • 選手との距離感を大事にし、打撃指導をする白水さん(左)=6日、福井市の福井工大福井高で
  • 夏の甲子園大会決勝で本塁打を放った白水さん=2012年8月23日、甲子園球場で
 高校野球の聖地・甲子園に春夏通算十二回出場している福井工大福井の監督に白水健太さん(26)が就いた。全国屈指の強豪校、大阪桐蔭で三年生だった二〇一二年に春夏連覇を達成した経歴の持ち主。「もう一度、あの瞬間を味わいたい。次は子どもたちと一緒に」。目指すのは甲子園で勝てるチーム。「毎日毎日が勝負。選手と一緒に成長したい」と、復権を託された青年監督が歩み出した。 (谷出知謙)
 八年前。藤浪晋太郎投手(阪神)や森友哉捕手(西武)を擁した大阪桐蔭が甲子園を席巻した。接戦を勝ち上がり春に初優勝すると、夏は別格。投打がかみ合い、隙なく頂点に立った。中堅手だった白水さんは光星学院(青森)との決勝で先制の本塁打を放った。「春に優勝してから、思い込みすぎってぐらい謙虚に練習した。謙虚であることが僕たちの土台になった」と栄光を振り返る。
 大学在学時から指導者を夢見た。「自分の中の野球の引き出しを増やしたい」と卒業後は独立リーグで一年間プレー。元プロ野球選手から技術を教わった。高校時代の恩師だった前任者に誘われ、一八年から福井工大福井のコーチに。二年半、多くのやりがいを感じた。「練習でも試合でも、子どもが成長した時はやっぱり感じますよ」
 前任者の辞任に伴い、九月末に監督就任。「まだまだ語れるレベルじゃない」と言うが、大事にしたい部分がある。「自分で考えられる人間になってほしい。僕は年齢も選手と近いだけに、メリハリがとれる距離を意識したい」。自身の経験から、甲子園で勝つためにも「負けにくいチーム」が理想。普段の整理整頓から隙をつくらないようにと指導する。
 県内屈指の強豪校だが、夏の甲子園は二〇一二年以降、遠ざかっている。二十六歳で復権の重責を担い、プレッシャーはあると認める。ただ、「高校の時から勝って当たり前というプレッシャーを力にしてきた。今回も同じように力にしたい」。そのためにも、謙虚に一歩ずつ−。教え子たちと切削琢磨し、指揮官としての力を育んでいく。
 はくすい・けんた 大阪市出身。中学3年時に奈良葛城ボーイズで、主将として全国制覇を経験した。大阪桐蔭高では2年秋から外野手でレギュラー。副主将として2012年に甲子園で春夏連覇を達成した。同志社大を経てBCリーグの石川でプレー。18年2月から福井工大福井高のコーチを務めた。26歳。

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