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戦力外通告から1年足らず 元DeNA・須田が叶えた夢

2019年8月15日 18時00分

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都市対抗野球の表彰式で、橋戸賞のトロフィーを持つJFE東日本・須田(中央)

都市対抗野球の表彰式で、橋戸賞のトロフィーを持つJFE東日本・須田(中央)

戦力外通告から1年足らずで、長年の夢をかなえた。7月の都市対抗野球で初優勝したJFE東日本の須田幸太投手(33)だ。昨季限りでプロ野球のDeNAを戦力外となり、「都市対抗で優勝したい」と9年ぶりに古巣復帰。守護神として全5試合に救援登板して4勝1セーブ、計14イニングを防御率0・64と獅子奮迅の活躍で有言実行を果たした。
7月25日の決勝は、2点リードの7回2死二、三塁でマウンドへ。スタンドには「帰ってきた救世主」の横断幕が踊り、東京ドームは「須田」コールで埋め尽くされた。「高校、大学、社会人、プロを通じて一番気持ちが乗っていた」。一打同点のピンチを三ゴロでしのいでガッツポーズ。1人も走者を出さず、9回は三者三振で締めて胴上げ投手になった。
早大を卒業して1年目の2009年はHondaの補強選手として優勝し、新人賞に当たる若獅子賞を受賞。「10年前は緊張だけ。今回はめちゃくちゃ楽しかった」。プロで8年間もまれた経験はだてではない。トヨタ自動車との決勝で2点リードの終盤という、10年前とまるっきり同じ状況。マウンドで笑顔を浮かべ、「(ヤクルトの)山田哲人より打つ打者はいない」と相手をのんでかかる余裕があった。
今回は元プロでは初めて、最優秀選手に贈られる橋戸賞を獲得。取材中、表彰式で受け取ったトロフィーを「重い。ちょっと持って」と手渡してきた。照れ隠しかと思いきや、違った。「朝から握力がなくて。監督には『7回から(の登板)は無理です』って言ってたんだけど」。6日間で4試合目、4イニング投げた準決勝からの連投。疲れた体を気持ちでカバーし、「もともと短期決戦が得意。100%(力を)発揮できた」と胸を張った。
プロ入り後も古巣を気にかけ、心から応援してきた。舞い戻った自分の手で心残りを晴らし、「10年前(の優勝)とは全然違う。本当にうれしい。だって自分のチームだもん」と幸せそうに笑った。ズシリと重いトロフィーは夢をかなえた証し。大事に箱にしまい、持ち帰った。(小林孝一郎)

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