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日本ツアーを愛する好漢の美しい涙 賞金王を逃しても…ノリスが思い出した亡き父の言葉

2019年12月13日 18時00分

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 いい涙を見たな、と思った。男子ゴルフ最終戦・日本シリーズJT杯(東京よみうりCC)の最終ラウンドが行われた今月8日のこと。ショーン・ノリス(南アフリカ)がプレー後の取材時に泣いた。
 ノリスはこの大会で優勝すれば初めて賞金王になるはずだったが、健闘及ばず4位に終わった。話を聞くためにそばに寄ると、泣いているのでびっくりした。さぞ悔しいのだろうと思ったら、そうではなかった。彼は今年7月に亡くなった父親を思い出し「いつも全力で楽しめと言ってくれていた。今日はそれができた。そのことがうれしいんだ」と語ってくれた。
 188センチ、100キロの巨体を誇る彼はラグビー出身。ファイティングスピリットにあふれ、冬でも半袖でプレーする元気な男だが、他の選手を悪く言うことは決してない。最終日に同伴競技者から、グリーン上で自分のライン上の傷をパターでとんとんたたく行為が過剰だとクレームをつけられたが、文句を言うことはなかった。敗れた後も、賞金王になった今平周吾を「ファンタスティックなプレーヤーだ」とたたえた。
 ひとしきり泣いた彼は、「今年は心身ともに疲れたから、すぐ故郷に帰って休む」と話した。現在世界ランク80位で、年明けに世界各地で行われる試合に出て50位以内に入れば、4月のマスターズも視界に入ってくる。だが彼は、そんなにあくせくするつもりはないのだという。「来年こそは、賞金王になるよ」。日本ツアーを愛する怪人は、日本の試合を盛り上げることが第一なのだ。(大西洋和)

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