【石川】クラスター防げ 高齢者施設 巡回 県看護協会など「専門家」が指導 

2020年11月4日 05時00分 (11月4日 10時10分更新)
感染管理認定看護師(右)から防護服や手袋の着脱時の注意点を学ぶ施設職員=金沢市八田町東で

感染管理認定看護師(右)から防護服や手袋の着脱時の注意点を学ぶ施設職員=金沢市八田町東で

  • 感染管理認定看護師(右)から防護服や手袋の着脱時の注意点を学ぶ施設職員=金沢市八田町東で

コロナ・インフル同時流行に備え


 高齢者施設での新型コロナウイルス感染拡大を防ごうと、石川県看護協会が主体となり、県内各地の施設を回って職員に感染対策を指導している。念頭にあるのはインフルエンザとの同時流行への備え。小藤幹恵会長(63)は「手を緩めた隙をついてくるのがこのウイルス。全員が正しい知識を得て、どう気を付けるかを一緒に考えることが大事」と強調する。 (小坂亮太、写真も)
 「介護施設は、クラスター(感染者集団)の発生が病院に次いで多いです」。金沢市の特別養護老人ホーム「八田ホーム」の職員に小藤会長が語りかけた。「陽性者が出たら、一日でも早く気づいて対応することが拡大を防ぐ。毎日利用者の熱を測り、日々の様子の変化を見てほしい」
 職員は感染管理認定看護師の指導を受け、防護服やフェースシールド、手袋の着脱、手洗いの注意点も学んだ。ホームの水橋恵子理事長(67)は「実際に施設内も見てもらい、自分たちのしている対策が正しいのかどうかを確認する機会になった」と気を引き締めた。
 県内では四月、要介護の高齢者が多く入院する二ツ屋病院(かほく市)で大規模なクラスターが発生。八月には金沢市内のグループホームでも入居者、職員らに感染が広がった。
 重症化リスクの高い高齢者を守るため、各施設は面会を制限したり、職員も外出を控えたりしてウイルス侵入を防ぐ対策を続けている。ただ病院と異なり、感染症の専門家がいるわけではない。「大丈夫かなという心配があるはず。より万全な態勢にしたい」。小藤会長の思いが、巡回指導につながった。
 指導は県の委託事業として後押しを受け、参加募集に障害者施設を含めた三十一施設が手を挙げた。保健師、認定看護師らとともに七月末から回り始め、インフルエンザの流行期を前に、十一月下旬までに全て終える予定にしている。
 マスクを外す食事場所での座席が対面になっていないか、更衣室に入る人数が多くないか、消毒や手洗いは徹底できているか−。改善点をチェックする。一方、家族との面会を透明なガラス越しにするなど、入居者を思いやる各施設の工夫も見えてきた。
 小藤会長は「コロナにならないために生きているわけじゃない。対策をした上でどう人と交流し、楽しく過ごすかが次の課題になる」と話す。

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