自殺者 夏から増加、女性に多く 抱え込まず相談して
2020年11月3日 05時00分 (11月3日 16時59分更新)
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新型コロナウイルス感染が長期化する中、自殺者数が7月以降、前年同月比で増加傾向だ。目立つのは女性。芸能人の死去報道が影響しているという指摘もある。自殺を防ぐため、私たちにできることは何か。自殺対策に取り組む団体の分析結果から現状を探り、愛知県一宮市で開業する心療内科医、小出将則さん(59)に具体的な方法を聞いた。 (小中寿美、植木創太)
DVや芸能人死去・・・要因に
警察庁の統計(速報値)によると、一〜六月の自殺者数は昨年を下回ったが、七月から増加に転じた。八月は15・7%増。特に女性は昨年から四割増えた。増加傾向は九月も続き、厚生労働相の指定を受け、自殺対策の調査研究をする一般社団法人「いのち支える自殺対策推進センター」(東京)は、相談窓口の充実や多角的な支援の重要性を訴えている。
同センターの分析によると、顕著に増えているのは同居人がいる女性と無職の女性だ。感染拡大で外出しづらくなったことを受け、内閣府や研究者からは、DVや産後うつが増えているという報告がある。また、女性は非正規雇用の比率が男性より高いため仕事を失った人も多いとみる。「さまざまな問題がコロナ禍で深刻化し、影響して...
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