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パッティング成功確率を上げる「球質アップ」ポイント

2020年2月20日 02時00分

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 「パッティングを科学する」の3回目は、ボールの転がりについて説明します。前週までの2回は「思った場所に思った強さで打つ」ことを説明しました。ボールの転がりを良くするためには「回転軸」が傾いてはいけません。球が真っすぐに転がるようになれば、これまでよりカップインする確率が上がることは間違いありません。 (取材・構成 堤誠人)

球をぐるりと一周

 例えば、軌道がインサイドアウトでフェース向きが軌道に対してクローズになると、ボールの回転軸は左に傾きます。そのため、回転軸が真っすぐな転がりに比べ、左へ転がりやすくなります。
 プロでも、球の中心にぐるりと一周する線を引くなどして、転がるラインを確かめる選手がいます。前週までに説明した正しい軌道や正しいフェース向きはストレートな回転軸を生み出し、カップインの確率を上げる役割を果たしているということです。
 ボールの回転軸を確認する方法は非常に簡単です。球の中心を一周する線を引き、線を打つ方向に向けて打つだけです。線がゆがまずに真っすぐ転がれば、クラブ軌道に対してフェース向きが直角になっているということになります。

「左目の下」は有効

 ボールの転がりを語る上で注意するのは、回転軸の傾きだけではありません。どの角度に打ち出て、目標方向へ向かっていくような順回転が入っているか、完全に回転していない無回転なのか、ショットのバックスピンのような逆回転が入っているか、などを見極めることが重要です。
 これを達成するために、パターの入射角度とロフトがマッチング(適合)することが必要です。具体的にはパターが3度前後のアッパーブロー、ロフトが1度前後で当たることで、適切な打ち出し角と順回転を得ることができます。一般的に、ボールを左目の下に置くことが重要だと言われるのも、この入射角度でボールに当てると3度前後のアッパーブローになるからです。

3度を1度前後に

 また、一般に売られているパターには3度程度のロフトがあります。グリップを目標方向へ少しハンドファーストで構えることで、アドレスとインパクト時のロフトを1度前後にすることができます。このことが、良い回転を生み出すコツだと言えます。
 今回、チェックした「回転軸が傾いていないか」「球は順回転しているか」をクリアすれば、球質が高いということになります。球質が高くなれば回転軸が正しいということなので、ショートパットもロングパットも入る確率が上がります。
 練習の時、単に「思った場所に思った強さで打つことができればOK」と考え、質を追求しなければ個性的なストロークになる可能性が高くなります。ぜひ、球質を高める努力に取り組んでください。

【井上透のひとりごと】

プロゴルファーはどうやって出場スケジュールを立てているの?

 新型コロナウイルスが拡大した影響で、アジアで開催される予定だった米ツアーの大会が男女とも次々と中止に追い込まれています。タイとシンガポールで開催予定だった女子ツアーの2試合へ出場を予定していた渋野日向子プロは、日本ツアーの開幕戦が今季初戦になりそうです。
 ところで、みなさんはプロがどのように年間スケジュールを立てているかご存じですか。
 私が指導している成田美寿々選手は、開幕前には出場する試合と欠場する試合を決めています。それに対し、ベテランと言って良い穴井詩選手は全ての試合に出場します。
 もちろん、選手それぞれのペースやコンディショニングがあるので、一律にこれがベストという方法はありません。ただ今年に関しては、普段は休みを入れるベテランを含めた多くの選手が、あまり休みを取らずに出場すると思います。
 黄金世代の台頭に加え、今季はプラチナ世代がプロとして出場します。シード権が安泰だと考える選手は多くありません。多くの選手にとって8月までの最低目標は、シード権獲得の当確ラインである2500万円を上回る賞金を獲得することになるでしょう。
 ベテラン選手は連戦に対する不安や賞金額、コースの得手不得手など考慮することがたくさんあります。それらを含めての年間スケジュール管理が大切です。そういった意味では、2020年のツアーはすでに始まっています。
 <井上透(いのうえ・とおる)> 1973(昭和48)年4月3日生まれ、横浜市出身の46歳。大学生の時に渡米し、ゴルフ理論を学ぶ。97年に日本初のプロコーチとなり、現在は成田美寿々や穴井詩らを指導。世界ジュニアゴルフ選手権の日本代表監督を務めるなど、ジュニア育成にも力を入れる。2016年から東大ゴルフ部監督。
 取材協力 横浜本牧インドアゴルフ練習場(横浜市中区本牧原15の6グロブナースクエアB1)(電)045(228)7739
(毎週木曜日の紙面に掲載)

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