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悲鳴、本の「税込み表示」来春義務化 業界は…

2020年11月3日 05時00分 (11月3日 05時01分更新)
多くの書籍が並ぶ書店。価格の総額表示は出版業界にとって影響が大きい=東京都内で

多くの書籍が並ぶ書店。価格の総額表示は出版業界にとって影響が大きい=東京都内で

 来年四月から、消費税を含む価格の総額表示が書籍にも義務付けられる見通しになり、カバーの刷り直しなどに多額の出費を迫られる出版業界が猛反対している。一九八九年四月の消費税導入時に国が同様の指導をした際は、費用を回収できないと判断された約二万タイトルが絶版になった。業界には中小・零細企業が多く、関係者は危機感を募らせている。 (古川雅和)
 「総額表示にするのは相当大変。客から苦情はないのだから、変える必要はないんじゃないか」。二十数人の社員がいる児童書専門の出版社の担当者は不満を口にする。
 総額表示が義務化されればカバーの刷り直しや、総額を表示したシールを貼る必要が生じる。児童書の人気シリーズを出す別の出版社は、カバーの刷り直しなら五億〜六億円、シールの貼付でも二億〜三億円かかると試算。担当者は、全て終えるのに一年以上かかるとし「対応できるのは資金に余裕がある会社に限られるだろう」と打ち明けた。
 消費者が分かりやすいようにと、商品の総額表示が法律で定められたのは二〇〇四年四月。このうち流通期間が長い書籍は途中で税率が変わる可能性があるため「本体価格+税」の表示でも良いと認められ、消費税転...

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