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骨髄提供 支援制度で決断 福井市創設 男性が第1号 

2020年11月2日 05時00分 (11月2日 09時55分更新)
福井市の骨髄ドナー支援制度の適用第1号となった男性。「他市町にも制度が広がれば」と期待する=福井市内で

福井市の骨髄ドナー支援制度の適用第1号となった男性。「他市町にも制度が広がれば」と期待する=福井市内で

 本人、会社に金銭 「他市町に広がれば」

 福井市は今年四月、県内で初めて「骨髄等提供ドナー支援制度」を創設した。骨髄バンクのドナー登録者が骨髄などの提供を求められた場合、本人と勤務する会社に支援金を支給し、決断を促す仕組みだ。制度適用の一例目となったのは、市内の三十代男性会社員。本紙の取材に「制度は骨髄の提供を決断する大きな後押しになった。この制度が県内のほかの市町にも広がっていけば」と期待する。 (藤共生)
 骨髄バンクは、白血病などの治療で移植を希望する人と、骨髄液や末梢(まっしょう)血幹細胞を提供するドナーをつなぐ機関。五十四歳までドナー登録できるが、実際に提供を求められた場合に仕事を休めないなどの理由で断るケースもある。そのため近年は、行政による支援制度が全国的に創設されつつある。
 男性がドナー登録したのは二十代の時。親戚を血液の病気で亡くした友人が登録したことに触発されたという。今回、提供を打診された際には手術や全身麻酔のリスクをしっかりと聞いた。「未知の体験で怖かったけれど、患者さんの方がよほど怖いだろうと思えば大したことではないと思った」と振り返る。
 この時、福井市の支援制度が決断の後押しになった。制度では、入院や検査などのために仕事を休んだ際、提供者に一日二万円(上限十四万円)、勤務する事業所には一日一万円(上限七万円)を支給する。男性は計八日間、仕事を休んだ。「経済的負担も会社への申し訳なさも、かなり解消された」
 手術では四日間入院した。「背骨から骨髄液を採取するイメージがあり、痛いのではないかという不安があった」というが、実際はおしりの上辺りにある腸骨(ちょうこつ)から注射針で骨髄液を抜いた。術後も数日間、腰に鈍痛があったくらいで「思ったほど痛みはなかった」と振り返る。男性は「健康な体で手術するのはためらうが、もし自分の身内が病気になって(血液の型が一致せず)提供できなかったら、歯がゆい思いをするはず」と話し、ドナー登録を勧めていた。
 登録の方法などは「骨髄バンク」で検索。福井市の支援制度に関する問い合わせは市保健所保健企画課=0776(33)5182=へ。

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