<土曜訪問> 渡辺明さん(将棋棋士)

2020年10月31日 16時00分 (11月5日 18時54分更新) 会員限定
現在保持する3冠や新型コロナ禍での苦労などについて話す将棋の渡辺明名人

現在保持する3冠や新型コロナ禍での苦労などについて話す将棋の渡辺明名人

  • 現在保持する3冠や新型コロナ禍での苦労などについて話す将棋の渡辺明名人
 史上最年少で二冠を達成した藤井聡太王位(18)=棋聖=の活躍にわいた今夏の将棋界。もう一人の立役者はこの人だった。最多の三冠を保持し「現役最強」とも称される渡辺明名人(36)=棋王、王将。七月、藤井王位に棋聖を奪われたが、八月には初の名人を獲得した。「藤井さんに対抗できる人がいないと盛り上がらない。データは得られたので次は対策を構築したい」と再戦の日を見据える。
 十五歳のデビューから、今春で二十年を迎えた。二十歳で初タイトルの竜王を獲得して以降、積み重ねたタイトルは二十六期。現役では羽生善治九段(50)の九十九期、谷川浩司九段(58)の二十七期に次ぐ三位で、竜王と棋王の永世称号の資格も持つ。順風満帆に見える棋士人生だが、最も歴史あるタイトル、名人への道は意外に遠かった。
 名人戦の予選に当たる順位戦では、最高峰のA級から二〇一八年三月、一つ下のB級1組に陥落。「名人は自分には縁がないものと、一度気持ちが切れてしまった」。一七年度は人生初の年間負け越しを喫し、保持するタイトルも棋王のみの一冠に追い込まれていた。
 不振の背景には、人工知能(AI)がもたらした戦術の激変があった。玉を固めるだ...

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