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『優勝した巨人にあって竜にないもの』とは…井端さん、川上さん、岩瀬さん、森野さん、OBそれぞれの分析

2020年10月31日 06時00分

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広島に敗れ、厳しい表情で引き揚げる与田監督

広島に敗れ、厳しい表情で引き揚げる与田監督

◇30日 中日3ー17広島(ナゴヤドーム)
 今季のセ・リーグのペナントレースは30日、優勝へのマジックを1としていた巨人がヤクルト戦(東京ドーム)に3―3(延長10回)で引き分け、マジック対象の阪神と中日が白星を逃したため、巨人のリーグ連覇が決まった。新型コロナウイルスの影響により120試合制の変則シーズン。圧倒的な強さを発揮した巨人にあって、中日になかったものとは何か…。巨人・原辰徳監督(62)にあって、中日・与田剛監督(54)にないものは何か…。落合政権時代に巨人と互角以上の戦いを演じた中日OBの井端弘和、川上憲伸、岩瀬仁紀、森野将彦の本紙評論家諸氏がそれぞれ持論を展開した。
 今季はコロナ禍による開幕遅れで6月19日に戦いの火ぶたが切られると、原巨人が順調に勝ち星を伸ばし、夏場から独走態勢に突入。天王山という声すら聞こえず、馬なりでゴールテープを切った。中日は8年ぶりのAクラスへ貯金4と奮闘しているものの、巨人は貯金22。まずは川上さんが中日と巨人の違いについて口を開いた。
 「巨人優勝の要因は岡本でしょうね。今季は4番としていい影響力を与え、本当の意味で一本立ちした。今季の坂本や丸はそれなりとして、やはり打線に圧がある。先発投手目線からすると長打力が乏しく、かといって驚異的な機動力もない中日打線は厄介な相手ではないですね」
 元エースは、巨人としのぎを削った2005年から中日には3番・福留と4番・ウッズがいたことを指摘する。「近代野球は打者が投手を育てる。打線が味方の先発投手に、3失点しても勝てるという気持ちの余裕を与えられるかどうか。その意味でいえば、4番はビシエドではない」。巨人との差を埋めるには、4番に本物の長距離砲を据える必要性を訴えた。
 また、森野さんは控え組の層の薄さを指摘。「僕がレギュラーを担って以降は代打に立浪さんが構え、英智さんだったり、小田さんだったり充実していた」と前置きしながら、現状の巨人との力量差をこう表現した。
 「原監督が1、2軍の入れ替えも頻繁にして、控え組の競争が激化。松原や増田大もそうだし、チャンスをもらった選手が必死に結果を残す。中日で見せ場をつくったのは井領くらいだが、実際は息切れして打率1割台。普通なら1軍にいられない数字の選手が他にもベンチにいる。レギュラーの固定は大事だが、ペナントを勝つには控えの層がないと厳しい」
 岩瀬さんは単刀直入に「簡単にいえば主力選手の力量の差」と断言。8年ぶりのAクラスを視野に入れている状況にも、こう警鐘を鳴らした。「主力の力量の差というのは、要は優勝争いを経験していないということに起因する。このままAクラスで終えたら自信にしていい。ただ実際は、本当の意味で勝負強さが身についたかは疑問。今季はクライマックスシリーズ(CS)がなかったので、そこまで重圧を感じた戦いは演じていない」
 14年に中日から巨人へ移籍し、その後も巨人で内野守備走塁コーチを務めた井端さんは両チームの違いを肌で感じた一人だ。その井端さんはチームカラーの違いとして「僕のときもそうでしたけど、巨人は意外と外様に対しても溶け込みやすい空気をつくる。外国人に対してもそう。メジャーリーガーのパーラや今季途中で楽天から移籍したウィーラーが、仲間の一打を自分のことのように喜ぶシーンを何度も目にした。坂本ら主軸が結束力をつくるのがうまいからです」と話す。
 原監督の采配に関しても「中日は2軍から昇格した選手をベンチに座らせておく時間が長いけど、原監督はイキのいい状態のまま即先発で使う。そんな思い切りの良さがある。また中心選手の丸であろうが不振なら6番に降格させるなど、打てる手は全て打つ」と敬意を表した。

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