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<SJ凍った翼 13年目の決断>(5)審査する側も手探り

2020年10月30日 05時00分 (10月30日 05時01分更新)
2018年、訓練飛行する様子が初公開されたMRJ(現SJ)。訓練飛行には国交省のパイロットが乗ることもあった=米・ワシントン州で

2018年、訓練飛行する様子が初公開されたMRJ(現SJ)。訓練飛行には国交省のパイロットが乗ることもあった=米・ワシントン州で

 三菱航空機(愛知県豊山町)が商用化に必要な型式証明(TC)を得るために試行錯誤していたころ、同じ問題を前に悩んでいたのが国土交通省だ。TCを航空機に与えるかどうかを審査する側である国交省もまた経験不足。どんな試験であれば機体が安全だと証明でき、TCを与えられる基準と言えるのか、暗中模索していた。
 審査をする側と受ける側の双方が手探りで進むTCの審査。三菱重工業(東京)の取引先企業の幹部は明かす。
 「国交省や三菱航空機は常に審査の内容に自信がなく、『この試験はやった方がいいか』などと何度も米国側に聞きに行っていた」「確認すると『安全性のためにはやった方がいい』と言われ、試験は増えるばかりだった」
 米国の目を気にしたのは、運航を見込む米国の連邦航空局(FAA)と欧州航空安全機関(EASA)での承認を得る必要があるため。小ぶりな旅客機の需要が多い米国は、スペースジェット(SJ)の最も有望な市場だ。
 FAAは検査に立ち会うなど、「シャドーイング」と呼ばれる影の検査で、国交省に助言しながら、審査能力が信頼に値するかを見極めようとした。影響力は大きく、FAAの意向を受け、三菱航空機と国交省の間で...

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