「長時間労働 命や健康奪う」 電通過労自殺問題 高橋まつりさんの母

2020年10月30日 05時00分 (10月30日 10時12分更新)
声を震わせつつ過労自殺について語る高橋幸美さん。手前はまつりさんの写真=金沢市尾山町の金沢商工会議所で

声を震わせつつ過労自殺について語る高橋幸美さん。手前はまつりさんの写真=金沢市尾山町の金沢商工会議所で

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金沢の講演で訴え

 過労自殺した広告大手電通の新入社員高橋まつりさん=当時(24)=の母幸美さん(57)が29日、金沢市尾山町の金沢商工会議所を訪れ「高橋まつりはなぜ亡くなったのか−若者の過労死を防ぐために−」と題し講演した。「長時間労働やハラスメントが、人の命や健康を奪うことを忘れないで」と訴えた。 (高橋雪花)
 まつりさんの写真とともに登壇した幸美さんは、時折声を震わせながら、まつりさんが自殺する直前の状況を説明。深夜までの残業や休日出勤をしており、会員制交流サイト(SNS)などに「もう四時だ。体が震えるよ。死ぬ」と打ち明けていたことを伝えた。
 健康だったまつりさんが自殺に駆り立てられた理由を「決して娘が弱かったからではありません。経営者や社員がひどい社風をつくって娘を追い込んだから、長時間労働やハラスメントを日本の社会が黙認しているからです」と指摘した。
 もし労働環境の悪い会社に入った場合「娘のように追い込まれるまで頑張らないで、勇気を持って職場を離れ、どうか休む勇気を持って」と呼び掛けた。「命より大切な仕事は無い。たとえ新型コロナウイルスの影響下にあっても、働き方の改善を止めないで。どうかお願いします」とも話した。
 講演は、厚生労働省が主催する「過労死等防止対策推進シンポジウム」の一環。県内企業の人事や総務担当者ら七十人が参加した。

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