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1987-89は近藤・立浪・今中で“中日黄金期”…ドラフトで「すぐ使える」は重要か 問われるべき器の大きさ

2020年10月28日 10時48分

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指名あいさつを受け、テレビ取材を受ける中京大中京高の高橋宏斗

指名あいさつを受け、テレビ取材を受ける中京大中京高の高橋宏斗

渋谷真コラム・龍の背に乗って


 米村チーフスカウトがぶち上げた、根尾昂、石川昂弥、高橋宏斗による「黄金期」の構築。3年連続高校生のドラフト1位というのは、過去にも例がある。そして「黄金期」を作り上げたこともある。1987年の近藤真一(現真市)、88年の立浪和義、89年の今中慎二だ。
 永久不滅の初登板ノーヒッターと、3代目ミスタードラゴンズと、沢村賞左腕。競合をいとわぬ球団の方針や、無名であることを恐れぬスカウトの眼力の証しである。
 根尾、石川昂、高橋のようにドラフト前に1位指名を公表した例もあれば、当日に変更されたこともある。先日、柳に4年前のドラフトを振り返ってもらった。彼は自分が1位で、しかも競合するとは夢にも思っていなかった。
 「朝、新聞を読んだら僕の名前はどこにもなかったですから。ああ、最初に呼ばれるのはないなと。(明大の)先輩たちを見ても、会議の直前には連絡もらっていましたけど、それもなかったですからね」。ふたを開ければDeNAと競合し、中日が引き当てた。前日までは今井達也(作新学院高―西武)。当日朝、現場が「即戦力を」と訴え、ひっくり返した。
 現場の指導者は誰もが同じことを言う。今井と柳のどちらがいいという議論ではなく、年齢で決まったということだ。僕がドラフトで常に問いたいのは「すぐ使える」は本当に重要なのか? そもそも大卒や社会人は、本当に「すぐ使え」、高卒は「時間がかかるのか?」ということだ。
 近藤は1年目に大記録を残し、立浪は新人王、今中は2年目に2桁勝った。絶対エースの大野雄は京都生まれの大卒だが、戦力になったのは3年目からだ。前エースの吉見も大阪で育ち、入団から2年は計9試合しか投げていない。問われるべきは器の大きさ。それは年齢や出身地では決まらない。根尾、石川昂、高橋。地元であろうとなかろうと、彼らは他球団も認めた逸材だ。大きく育ち、黄金期をもたらしてくれると僕も信じる。

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