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経験が裏打ち、胸に響く言葉 ウルグアイ「世界一貧しい大統領」ムヒカさん政界引退

2020年10月28日 05時00分 (10月28日 05時01分更新)
原爆資料館の展示を見るムヒカさん=2016年4月、広島市中区で

原爆資料館の展示を見るムヒカさん=2016年4月、広島市中区で

  • 原爆資料館の展示を見るムヒカさん=2016年4月、広島市中区で
  • 数多く出版されたムヒカさんの関連本
 質素な暮らしぶりから「世界で一番貧しい大統領」と呼ばれた南米ウルグアイの元大統領ホセ・ムヒカさん(85)が政界引退を発表した。二〇一二年にブラジル・リオデジャネイロで開かれた国際会議でのスピーチで一躍有名になり、その後の来日時にもさまざまな名言を残した。地球の裏側の一政治家が発した言葉の何が、そこまで人々の心に響いたのだろうか。 (中沢佳子、石井紀代美)

■貧困、ゲリラ、投獄

 「人と会えないのがつらいんでしょう」。一四〜一八年に駐ウルグアイ大使だった田中径子さん(現日産フィナンシャルサービス執行役員)はムヒカさんの心境をそう推し量る。引退の理由は、新型コロナウイルスの流行。二十日の議会で、高齢の上、免疫系の持病があるため人と話すのもままならないと述べた。
 「一見、気のいいおじいちゃん。大使公邸に招いた時、自分で育てた菊の花束をくれてね。『近所に住んでいた日本人移民に育て方を教わった』って。でも、政治や国民の暮らしの話になると眼光が鋭くなる。彼は物事を深く考え、人の心に刺さる言葉にして伝える力がある」(田中さん)
 ムヒカさんは一九三五年、首都モンテビデオ郊外に生まれて貧困の中に育ち、極左...

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