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85歳 漆芸家の世界 金沢で個展

2020年10月27日 05時00分 (10月27日 10時44分更新)
個展で国宝「片輪車蒔絵螺鈿手箱」の写し(手前)など漆芸の技を披露する若島孝雄さん=金沢市本町のアート玄羅で

個展で国宝「片輪車蒔絵螺鈿手箱」の写し(手前)など漆芸の技を披露する若島孝雄さん=金沢市本町のアート玄羅で

 輪島塗の漆芸家若島孝雄さん(85)の個展「若島孝雄の世界」(北陸中日新聞後援)が金沢市本町のギャラリー「アート玄羅」で開かれている。平安時代の国宝「片輪車蒔絵螺鈿手箱(かたわぐるままきえらでんてばこ)」(東京国立博物館所蔵)の写しなど、輪島の老匠が手掛けた30点が味わえる。(松岡等)
 若島さんは十八歳で輪島塗の世界に入り、塗りの技法の一つ髹漆(きゅうしつ)の人間国宝・赤地友哉にも師事。一九八三年に日本伝統工芸展に初入選、奨励賞を受賞して以降、十七回入選を果たしたが、八十歳を機に日本工芸会を退会。その後は自由な立場で制作している。
 片輪車蒔絵螺鈿手箱の写しは、制作に二十年をかけた渾身(こんしん)の作。このほか金の蒔絵が豪華な「秋草蒔絵手箱(あきくさまきえてばこ)」の写しや、五層の塗りによる深みある朱色と漆黒のコントラストが格調を感じさせる「乾漆朱高台盛器(かんしつしゅこうだいもりき)」などが並ぶ。
 「どんな偉い先生も最初はまねから始めている」と語る若島さん。「今度は琳派の作品をやってみたい」とさらなる制作意欲を見せた。会期は十一月三日まで。水、木曜日休廊。

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