【最年少冠へ】藤井聡太七段 斎藤八段破り最年少タイトル挑戦まであと3勝 棋聖戦決勝T1回戦
2020年2月29日 20時27分
将棋の高校生棋士・藤井聡太七段(17)は29日、大阪市福島区の関西将棋会館で指された第91期棋聖戦決勝トーナメント1回戦で斎藤慎太郎八段(26)を93手で破り、準々決勝進出を決めた。
屋敷伸之九段(48)が持つ最年少タイトル挑戦記録(17歳10カ月)を藤井七段が更新するには、今期の棋聖戦がラストチャンス。挑戦権獲得まであと3勝とした。準々決勝では行方尚史九段(46)―菅井竜也八段(27)戦の勝者と対戦する。
初の決勝トーナメントでの初戦突破の感想を聞かれた藤井七段は「全力を尽くして少しでも上に行けるよう頑張りたい」とコメント。記録については「まだ意識するような段階ではないので、盤上に集中するのが一番」と気を引き締めた。
斎藤八段とは5度目の対戦で過去2勝2敗。前回は1月19日の第13回朝日杯将棋オープン戦準々決勝で藤井七段が勝っていた。今回も前回同様、戦型は藤井七段の先手で角換わり腰掛け銀。斎藤八段から変化して先に仕掛けるも、藤井七段が反攻する展開に。「序盤から一手一手難しい将棋で、分からないまま指していたのが正直なところ」と振り返る難解な局面が続いたが、最後は藤井七段の終盤力がさく裂した。
2月13日の順位戦B級1組12回戦でA級トップ棋士の仲間入りを果たすなど勢いに乗る斎藤八段を相手に、あまりに強い勝ち方だった。消費時間は藤井七段3時間52分、斎藤八段3時間59分。終局は午後7時34分だった。
関連キーワード
おすすめ情報