【石川】国立工芸館 沸く沸く初日 予約制も開館前に行列

2020年10月26日 05時00分 (10月26日 09時58分更新)
開館した国立工芸館で一般公開が始まり入場する人たち=25日、金沢市出羽町で

開館した国立工芸館で一般公開が始まり入場する人たち=25日、金沢市出羽町で

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 兼六園隣の金沢市出羽町に移転した国立工芸館(東京国立近代美術館工芸館)が二十五日に開館し、一般公開が始まった。新型コロナ対策で予約制を導入したが、開館の午前九時半前には、待ちわびた人たちが列を作った。初日は約七百五十人が所蔵する近現代の名品を堪能した。(鈴木弘、松岡等)
 金沢への移転で新たな一歩を踏み出した国立工芸館。開館記念展「工の芸術−素材・わざ・風土」には初日から多くのファンらが詰めかけ、名品の数々に「すごい」「素晴らしい」と嘆声を上げた。
 “自己紹介”となる記念展では、素材の違いや造形と表現の時代ごとの変遷、各地域の特色に着目して工芸の特徴を解説。石川県ゆかりの陶芸家板谷波山や富本憲吉、漆芸家松田権六(ごんろく)の作品を含む収蔵品約百三十点を展示する。
 イベントなどにそろって着物で出かけるというグループ九人は午前九時半のオープンと同時に入館。このうち金沢市の会社員時国茉侑(ときくにまゆう)さん(31)は「予約初日に申し込み、楽しみにしていた」といい、「松田権六さんの螺鈿(らでん)と蒔絵(まきえ)に感動した」と声を弾ませた。
 石川県能美市の会社員一浦雄治郎さん(27)は、大学時代の陶芸サークルの仲間と訪れた。一時間ほど丹念に見て回ると「どの作品も超絶技巧で圧巻だった。富本憲吉の白磁のつぼが新鮮だった」と満足げ。次は伝統工芸展を見るため、隣の県立美術館に向かった。
 焼き物好きという兵庫県伊丹市の会社員屋宜(やぎ)秀男さん(64)は「地元の丹波焼や自分のルーツのある沖縄の紅型(びんがた)などが見られて良かった。毎年来たい」。
 金沢市の会社員高橋幸枝さん(45)は、会社でデザインの仕事をしながら通信制の美術大で学んでいるといい、「展示の仕方も参考になった。予約制で見応えのある作品をじっくり見ることができた」と話した。
 休館日は月曜。記念展は前期(十一月二十九日まで)と後期(十二月一日〜来年一月十一日)で一部展示替えがある。予約など詳細はウェブサイトで。

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