プロ野球の道 吉報を心待ち きょうドラフト会議

2020年10月26日 05時00分 (10月26日 10時18分更新)
 プロ野球ドラフト会議が26日午後5時から東京都内で開かれる。県内の高校からは内山壮真捕手(星稜)と嘉手苅(かてかる)浩太投手(日本航空石川)、高田竜星投手(遊学館)、加藤優弥投手(金沢龍谷)=いずれも3年生=の4人がプロ志望届を提出。小松市出身で京都先端科学大4年の喜多隆介捕手ら、県外で活躍する選手たちも吉報を待つ。

◇1年時から攻守の要 星稜高・内山捕手


長打力と守備力を武器に指名を待つ星稜高の内山壮真捕手=金沢市の県立野球場で


 高校通算34本塁打を誇る長打力に、遊撃手と捕手の両方を高いレベルでこなす守備力。星稜の内山壮真選手は一年時から優れた実力を発揮し、甲子園にも四回出場するなど、大きな注目を浴びてきた。
 富山県上市町出身。「中学校からレベルの高い所で」と星稜中を選び、三年時にはアジア選手権の日本代表で活躍。高校入学直後に遊撃手のレギュラーをつかみ、一年秋から不動の四番に。昨夏の甲子園は準々決勝で2本塁打を放つなど準優勝に貢献し、秋からは主将としても引っ張った。
 「入学時から誰もが認める能力があり人格も素晴らしかった」と林和成監督。コロナ禍の休校が明けた六月の練習再開初日にも成長した姿を見せ「ただ者じゃない。これでプロに行けなかったらスカウトがよっぽど見る目がないか、運がないかだ」と言わしめた。
 「私生活を含めた二十四時間全てを、野球につながるよう考えた」という高校生活。コロナ禍で進路に悩んだが、周囲にも背中を押され「プロで勝負したい」と覚悟を決めた。プロからの調査書は全十二球団から届いた。「わくわくした気持ちが大きい」と運命の瞬間を待つ。(小坂亮太) 

◇191センチの長身 最速148キロ 航空高石川・嘉手苅投手


長身から投げ込む直球が持ち味の嘉手苅浩太投手=輪島市三井町洲衛の日本航空高石川で


 今夏の県大会決勝で星稜打線を相手に7回途中1失点の好投を見せ、チームを優勝に導いた。持ち味は一九一センチの長身から投げ込む最速148キロの直球。「調子が悪くても試合をつくり、三振も取れる投球をしたい」と、本格派投手への成長を期待させる。
 二年秋の県大会からエース級の役割を与えられたが、決勝の星稜戦で右肘を故障。チームが出場権を得た北信越大会では野手として出場した。
 冬場は地道なリハビリに汗を流し、バットの芯を外すカットボールとチェンジアップも覚え、変化球の幅を広げた。
 念願の出場を果たした今夏の甲子園交流試合。鶴岡東(山形)との対戦では5回4失点(自責点1)だった。今秋も走り込んで下半身を鍛え、体のバランスを安定させながら制球を磨いている。「肘への負担が減りボールが強くなった」と手応えを語る。
 コロナ禍の休校中は、同じく兵庫県姫路市に実家がある井口太陽さん(三年、元主将)とキャッチボールをした思い出も。「一番信頼できる彼がいたから乗り越えられた」。仲間と困難を克服してきた経験を糧に、プロ球界からの指名を待つ。(日暮大輔)

◇強心臓 ピンチを力に 遊学館高・高田投手


「ピンチで力を発揮する投手になりたい」とトレーニングに励む高田竜星投手=金沢市田上本町の遊学館高野球場で


 甲子園には届かなかったが、エースの役割を全うした。二年時の春以降、チームの公式戦全十二試合のうち十一試合に登板。計63回と1/3を投げ、防御率は3・13と安定の成績を残した。「満塁になると逆に気持ちが燃える。ピンチで力を発揮する投手になりたい」と意気込む。
 プロを意識するようになったのは一年の時。二学年先輩の牧野翔矢捕手(19)が当時、ドラフト会議で指名されて西武に入団。一緒にラーメンを食べに行くほど仲が良かっただけに、球界への憧れが強まった。
 昨冬は故障しにくい体をつくろうと、背中と下半身の筋力トレーニングを重点的にした。昨夏に六二キロだった体重は現在七五キロ。今夏には直球で最速145キロを計測した。
 八月に甲子園球場で開かれたプロ志望高校生合同練習会では、打者六人を相手にシート打撃に登板。二人を外角低めの直球で三振、ほか三人を内野ゴロやフライに打ち取って自信を得た。変化球のスライダーでも空振りを奪った。
 「ストレスのかからない唯一の対象が野球。失敗しても頑張ろうと思える」。粘り強さは誰にも負けないつもりだ。(阿部竹虎)

◇横手150キロ 伸び代十分 金沢龍谷高・加藤投手


最速150キロの横手投げに磨きを掛ける加藤優弥投手=金沢市上安原町の金沢龍谷高で


 武器は、横手からわずかに角度をつけて投げる最速150キロの直球。外角低めの制球をさらに磨けば、プロの打者にも脅威となる。
 愛知県清須市出身。中学時代は三重県の硬式野球チームでプレーし、金沢龍谷の青山弘和監督(42)に誘われた。練習のノックで血まめだらけになっていた監督の手を握り「一緒に野球をしたい」と進学を決めた。
 元々はオーバースロー。高校二年時の公式戦登板は三試合のみで、目立つ存在ではなかった。昨夏の練習試合で当時最速だった144キロの球を打たれ「速いだけではだめだ」と痛感。プロ野球阪神などで活躍した元中継ぎ投手で、外部コーチを務める田村勤さん(55)の助言を受け、思い切って横手投げにした。
 周囲を驚かせたのは今年七月。大学生との練習試合で自己最速150キロを記録し、無失点に抑えた。夏の県大会は二戦目で敗退も、初戦は5回12奪三振の快投で大器の片りんを見せた。
 八月に甲子園球場で開かれたプロ志望高校生合同練習会でも、力のこもった速球をアピールした。「『あとは頼んだ』と言われてマウンドに送られるような、信頼される投手になりたい」(阿部竹虎)

◇強みは捕手の「総合力」 京都先端科学大・喜多捕手


京滋大学野球リーグの試合で打席に立つ喜多隆介捕手=京都府内で(京都先端科学大提供)


 遠投100メートル、二塁送球タイムのベストは1秒78。中学時代はサイドスローの投手だったが、小松大谷高校時代に捕手に転向した。現在も横手に近いフォームで送球し、捕手としては珍しい存在だ。
 強肩に目が向きがちだが、自身が強みと考えるのは「捕手としての総合力」。捕球から送球までの素早さや、ボールを後ろにそらさないブロッキングにも自信がある。投手のリードで心掛けるのは「伸び伸びと投げてもらう」ことだ。
 京滋大学野球リーグでは通算三十六試合に出場。広角に長打を放つ器用さもあり、打率・270、2本塁打、18打点と確実性のある打撃を見せた。今秋はリーグベストナインに選ばれた。
 プロ野球で目標とするのは、巨人と中日で五度のリーグ優勝を経験し、ファンに愛されながら三十七歳まで現役を続けた小田幸平捕手。「マスクをかぶれば勝てるという信頼感があり、応援される選手になりたい」(阿部竹虎)
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 県ゆかりのドラフト指名候補には、日本航空石川から大阪学院大に進んだ打田(うった)雷樹投手(奈良県生駒市出身)らもいる。

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