メダカ飼育グッズ 次々 小松の湊正 愛好社員の熱意で商品化

2020年10月21日 05時00分 (10月21日 05時03分更新)
さまざまなメダカ飼育便利グッズを開発している(前列左から時計回りに)松原孝博さん、道場早苗さん、藤田隆義さん、明石直美さん=小松市工業団地で

さまざまなメダカ飼育便利グッズを開発している(前列左から時計回りに)松原孝博さん、道場早苗さん、藤田隆義さん、明石直美さん=小松市工業団地で

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便利 水槽仕切り板や水草ホルダー


 品種改良でさまざまな色や形が誕生しているメダカの飼育ブームに乗って、小松市工業団地の板金加工業「湊正(みなとまさ)」が飼育便利グッズを企画、商品化している。メダカを愛する社員がステンレスを加工し、産卵床の材料カットに役立つ固定具や水草のホルダー、水槽内の仕切り板などを次々と編み出し、会員制交流サイト(SNS)のツイッターで評判を呼んでいる。 (長屋文太)
 「いくらでも見ていられる。とにかく癒やされる」。赤や白、ラメ入りなどのメダカ七十種類を飼う同社製造課の松原孝博さん(60)。昨年七月、滋賀県の道の駅で四匹を買い、はまった。屋外に置いた発泡スチロールケースで飼っており、毎朝五時に起きて世話するのが日課だ。小川や田んぼに生息している野生種と違い、飼育用は「改良メダカ」と呼ばれ、数年前からブームが起きている。
 メダカ愛好家同士の交流を楽しもうと、松原さんは昨秋、ツイッターを開設。すると「百円ショップに売っている産卵床用のスポンジを細かくはさみで切るのが大変」「同じ水槽内で違う種類のメダカを飼いたい」「水草が倒れてしまう」など、愛好家ならではの悩みが数多くあると知った。
 そこで松原さんは上司の許可を得て会社の機械でステンレスを加工し始めた。切れ目が入ったコの字形のステンレス製加工具は、スポンジをセットすれば、カッターで切れ目に沿って簡単に切れる便利グッズに。水槽の大きさに合わせたオーダーメードの仕切り板、水草をはめ込む穴と重りを付けたホルダーなども好評で、いずれもネットで約三十件の注文を受けた。
 今年二月、会社にメダカを持ち込み、周りの社員も巻き込んだ。上司に取り組みを相談すると、明石直美統括部長(54)が四月、会社の業務として本格的に始動。技術課の道場早苗さん(63)が設計、営業課の藤田隆義さん(51)が販路開拓に加わった。明石部長は「最初は商品化できると思わなかったけど、コロナ禍で本業の業績が見通せない中、可能性がある。何よりメダカがかわいい」。
 同社は八月から、製品開発に生かそうと、メダカの飼育数を増やし、販売も始めた。屋外飼育している高価なメダカが盗まれる問題が全国的に増えていることを踏まえ、鍵付きのふたなど、メダカ関連防犯グッズ開発も視野に入れる。松原さんは「メダカで人生が変わった。ほしいグッズをぜひ教えて」と声を弾ませている。(問)湊正0761(21)1420

 改良メダカ 日本メダカ協会(広島県)によると、2000年ごろからメダカの品種改良が盛んになる。金魚のような朱赤色の「楊貴妃」や背中に光を持つ「幹之(みゆき)」が有名。飼育が簡単で、新品種を作り出す楽しみがあるため、人気を集めている。ペットフード協会(東京)の19年調査によると、日本の全世帯(5699万世帯)のうち、3・5%がメダカを飼育している。飼育世帯の割合は3・3%の金魚を抜き、犬、猫に次いで第3位。


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