神谷さん「まちかど情報館」オープン 浜松・西ケ崎へ恩返し

2020年10月21日 05時00分 (10月21日 05時03分更新)
ギャラリーを舞台に演奏を披露する難波るみさん(左)と高橋民恵さん=浜松市東区西ケ崎町のまちかど情報館で

ギャラリーを舞台に演奏を披露する難波るみさん(左)と高橋民恵さん=浜松市東区西ケ崎町のまちかど情報館で

  • ギャラリーを舞台に演奏を披露する難波るみさん(左)と高橋民恵さん=浜松市東区西ケ崎町のまちかど情報館で
 ギャラリーや喫茶店を併設する「まちかど情報館」が、浜松市東区西ケ崎町の遠州鉄道遠州西ケ崎駅前にオープンした。十九日夜、開館に花を添えるバイオリンコンサートがあり、地元の客十五人が美しい音色に聞き入った。同館をオープンさせた背景には、地元で生まれ育った神谷強代表(70)の「地域へ恩返ししたい」との強い思いがある。 (坂本圭佑)
 同館は、今春に閉店した居酒屋の建物を改修。地元愛好家の絵画などを飾るギャラリーや雑貨の販売、コーヒーやジュースを提供する喫茶店として開館した。ギャラリーには今月末まで、地元の会社員男性が描いたブダペストやプラハといった欧州の風景画八点が飾られている。二週間ごとに展示を入れ替える予定だという。
 西ケ崎で生まれ、地元で建設会社を長年経営してきた神谷さん。「七十年間の恩返しをしたい」。七十歳の節目を迎えたのを機に、建設会社は息子に経営を譲り、自身は同館の運営をすることに決めた。午前十時から午後六時ごろまで、不定休で営業していくという。
 この日は中区出身のバイオリニスト難波るみさん(38)が、子どものころのピアノの先生だという常葉大非常勤講師の高橋民恵さん(52)の伴奏で「愛の挨拶(あいさつ)」「G線上のアリア」など五曲を演奏。一曲を弾き終えるごとに、客の大きな拍手に包まれた。
 難波さんは東京を中心に活動してきたが、新型コロナウイルスの感染拡大で、コンサートなどの発表舞台がことごとく中止に。音楽活動ができずに浜松へ帰省していたところ、神谷さんが手を差し伸べた。難波さんは「演奏家にとって自分の思いを伝えられずにいたのは、精神的な死のようなものだった。ここを皮切りに浜松でも活動を広げていきたい」と誓った。
 神谷さんは今後、地元の農業支援にも意欲を見せる。高齢で耕作できなくなった農家から「田畑を何とかしたい」と言われることがあり、別の農家に売る不動産業も手掛けていく。地元農家の新鮮な野菜を売る朝市の開催も構想中だ。「地元で頑張る人をここから応援したい」。“第二の人生”は地域のために尽くすと決めた。

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