「指名されなかったらダサすぎる」ドラフト2度と経験したくない…当日はマイナス思考のスパイラル【京田の青臭く】
2020年10月20日 11時30分
中日・京田陽太内野手(26)による通年企画「青臭く」の第6回。26日のドラフト会議を前に、自身がドラフト2位指名された2016年を回顧した。広い会場を用意され、地元・石川から両親を呼んだのに、指名されなかったらどうしよう…。不安にかき立てられた数時間だったという。
間もなくドラフト会議です。僕が指名されたのは16年10月。ドキドキの裏側を明かします。
日大から指定された会見場は東京・千代田区の桜門会館。仲村恒一監督から「指名されるから」と背中を押されて、石川から両親を呼びました。
ただ、用意された会見場が広かった。前年ヤクルトから指名された山崎晃大朗さんの時とは別部屋。両親同席も、自分の入学後としては初めてでした。
時間が迫るにつれて「広い部屋で親も呼んでメディアもいて…。指名されなかったらダサすぎる…」と思い始めました。4年夏の大学日本代表で白鴎大の大山(現・阪神)や中京学院大の吉川尚(現・巨人)と一緒にプレーして、自分の打撃センスを疑ってもいました。
ここからはマイナス思考のスパイラルです。プロ入りに向けて社会人の選択は消していました。指名されなかったら社会人野球という、いわゆる「プロ待ち」はなし。後がなかったんです。
そうなると、指名確実と言われていた方の指名漏れが頭をよぎります。前年に亜大・藤岡裕大さん(トヨタ自動車を経て現・ロッテ)が、慶大・谷田成吾さんがともにプロ入りかなわず。谷田さんは慶応高時代、周平さんと高校ジャパンのチームメートです。世代のトップランナーの指名漏れは、不安をあおります。
何位でもOKという姿勢で、結果は2位で指名していただきました。石川出身ですから、ドラゴンズには親近感を抱いていました。ただ、調査書が届くのが遅かっただけに「ドラゴンズはないかも」と感じていたのも事実です。驚きました。
■親孝行ができた
指名の瞬間、母は泣いていました。その姿を見て、心の中で「一つ目の親孝行ができた」と思いました。周囲は緊張し、心配してくれていたんです。
僕が泣いたのは、数日後の東都大学野球リーグでの優勝後。学生コーチの小保根と抱き合いました。彼は履正社高でヤクルト・山田哲さんの2学年下で、大学3年秋からコーチ。悔しかったと思います。ドラフトの迫った4年秋のリーグ戦だけ、僕に代わって主将になってもらっていました。小保根を始め、一生の仲間ができました。
ドラフトは、ホントに二度と経験したくないです。でも、見る側としては興味深い(笑)。みなさんとともに、指名にまつわるドラマに触れたいと思います。
■残り17試合 CSないけど違った緊張感ある
シーズン残り17試合で、19日からはDeNAと本拠地3連戦。「クライマックスシリーズはありませんが、これまでのシーズン終盤とは違う緊張感の中で戦っています。来季へつなげるためにも、2位のまま駆け抜けたいです」と話した。
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