深夜ラジオの常識を覆す『TOKYO SPEAKEASY』 豪華ゲストの一期一会がなせる妙

2020年10月19日 07時00分 (10月19日 12時06分更新)
TOKYO FMで放送中の深夜のガチトーク番組『TOKYO SPEAKEASY』

TOKYO FMで放送中の深夜のガチトーク番組『TOKYO SPEAKEASY』

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 TOKYO FMで放送中の秋元康氏プロデュースの深夜のガチトーク番組『TOKYO SPEAKEASY』(月~木 深1:00~)。この4月からスタートしたが、従来のラジオ番組の概念を覆すような、斬新な演出で注目を集めている。
 初回放送はリリー・フランキーとRADWIMPSの野田洋次郎で、以降も指原莉乃と若槻千夏、King Gnuの井口理と映画監督の行定勲、茂木健一郎氏とナイツ・塙宣之といった異色かつ豪華な組み合わせが、わずか1ヶ月の間で実現。2018年1月に芸能界引退を表明した音楽プロデューサー・小室哲哉氏が、6月11日深夜の放送回に登場し、2年4ヶ月ぶりとなるメディア出演で、古市憲寿氏とトークを繰り広げた際には、出演決定のリリースの段階から大きな話題となった。
 改めて、番組のコンセプトを紹介する。「アメリカの禁酒法の時代に、こっそりひそかに経営していたBAR文化『SPEAKEASY』。2020年の東京の街にも、そんなひそかなバーが、まだあった。とある小さな本屋の奥の部屋に存在する。名前は『TOKYO SPEAKEASY』。ここには、とんでもない俳優・女優・アーティスト・政治家、また起業家・メディアプロデューサーなどのスゴい方たちが訪れ、ここでしか語れない話を繰り広げている」。
 裏番組には、菅田将暉、星野源、乃木坂46、ナインティナインといった多彩なジャンルのパーソナリティーが並ぶニッポン放送『オールナイトニッポン(ANN)』(深1:00)に加え、伊集院光、爆笑問題、南海キャンディーズ・山里亮太、おぎやはぎといった人気芸人がズラリとそろうTBSラジオ『JUNK』(深1:00)が控えている。両番組、そしてラジオ番組のセオリーとまったく異なる『SPEAKEASY』の持ち味は、やはり「パーソナリティーが毎日違う」ということだろう。
 番組のテイスト通り、出演者たちは「これを話さなければいけない」といったことや、台本で決め事を作られず、自由にトークを展開。「久しぶりですね」「〇〇ぶりでしたっけ」といったあいさつから、「この間はどうも」や「いやーはじめましてですね」といったケースまで、番組の前の楽屋打ち合わせのように話し始めたりするケースもあり、一般的にパーソナリティーの素が見えると言われるラジオの、さらに素に近い一面を盗み聞きできる感覚を味わうことができる。
 番組が始まって半年が経過したが、同番組のスタッフは「ラジオに普段あまり出ない方、生放送は初めてという方、この現場で初めて対面する方が1時間にわたりじっくりとお話をするという、前例のない番組を経験してきましたが、ラジオというメディアの特性を生かした、ゆったりとした時間を全国で共有されていると思います」と分析する。
 続けて「テレビでは、うかがい知れない顔が、時間をかけてゆっくりとわかってくる。ツイッターのハッシュタグを通じて、聞いている方たちがまるで一緒のBarにいるかのような体験ができることはとても貴重だと感じます。番組スタートと時同じくして緊急事態宣言が発令され、いきなり両者リモートでの対談(スタジオブースに誰もいない)ということも経験しましたが、音声メディアの挑戦として、これからもバラエティーあふれる化学反応を生み出していきたいと思っております」と新たな挑戦の日々を明かす。
 打ち合わせはシンプルで、出演者同士が持ってきたリクエスト曲をかけるタイミングについて話すのみ。話の新鮮さを保つためあまりお互いに打ち合わせをしないように心がけているようで、OKAMOTO'Sのハマ・オカモトは、対談相手の根本宗子と初対面となることから、あえて事前に話をするのを避けるために控室も別でスタンバイし、本番始まる2分前に初顔合わせとなった。
 こうした「一期一会の貴重なトーク」が、聞き逃したくない歴史的な展開を生み出すこともある。先月9日深夜放送回で、指原莉乃、秋元氏とともにトークを行った木梨憲武は、その直後に放送されている同局の『ON THE PLANET』(深2:00)に続けて登場し、さらに裏番組であるTBSラジオ『水曜JUNK 山里亮太の不毛な議論』のエンディングにも乱入。局の垣根をこえた、木梨ならではの動きにリスナーからも大きな反響が寄せられた。
 「パーソナリティーを知ってもらうことで、リスナーを増やしていく」という、ラジオの常識を根本から覆し、毎日異なる組み合わせで、出演者たちによる飾りのないトークを楽しむことができる『SPEAKEASY』。ヴァンゆんとEXITが出演した翌日に、千住真理子と千住明が出演するなど、リスナー層がまったく異なる組み合わせが実現するのも、この番組ならでは。19日からは、西野七瀬とハリセンボン・近藤春菜、堺雅人と東京03、佐藤健と川村元気氏、中井貴一と大根仁氏といった豪華な出演者がズラリと顔を並べる。ラジオ界に新風を吹き込んだ『SPEAKEASY』から、耳が離せない。
■TOKYO FM関係者が選んだ印象的な放送回(各回の概要は番組ホームページより見ることができる)
7月21日:常盤貴子&石田ひかり
選定理由:長い女優キャリアを持つ2人ですが、この番組が初対面。4月に急逝した大林宣彦監督の思い出を語り合っていただきました。常盤さんの言葉で「監督が今夜私たちを会わせてくれたんだね」というのが印象的でした。
9月8日:野田洋次郎&平手友梨奈
選定理由:この日が初対面となる2人。最初は探り探りのトークでしたが、秋元康さんの話題をきっかけに話が弾みます。さらに表現すること、作り出すことについてじっくりと話が進み、最後にはコラボレーションをしたいというところまでいきました。
10月7日:石橋貴明&後藤次利氏
選定理由:とんねるずをはじめ、名曲を生み出してきたコンビですが、じっくりとラジオで話すのは実は初めて。35年にわたる年月が生み出してきた名曲を、まるでジャズ喫茶のようにかけながら2人の時空を超えたここだけトークで盛り上がりました。

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