菅首相の「総合的、俯瞰的」に疑問 学術会議問題で有識者委元委員らが批判

2020年10月19日 05時00分 (10月19日 05時02分更新) 会員限定
学術会議の在り方を巡る有識者委員会が過去にまとめた報告書や意見書

学術会議の在り方を巡る有識者委員会が過去にまとめた報告書や意見書

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 日本学術会議の任命拒否問題で、菅義偉首相が「総合的、俯瞰(ふかん)的」な活動や人材の確保を理由としたことに、会議の在り方の検討に携わった有識者委員会の当事者から疑問の声が噴出した。当時の議論をたどると、むしろ重視されたのは学術会議の独立性の確保。委員を務めた有識者から「議論で出た言葉を都合よく利用している」との批判も上がる。

▼君主制

 「そんな手があったのかという感覚。君主制の国を思い出した」。かつて学術会議の在り方の議論に加わった名古屋大の隠岐さや香教授は、政府による任命拒否に驚きを示した。
 学術会議改革で「総合的、俯瞰的」という言葉が登場するのは二〇〇三年。国の総合科学技術会議の専門調査会がまとめた意見書だ。地球規模の課題が生じる中、多様な学問分野の研究者が連携し、長期的、国際的視点で活動することが学術会議に求められるとの問題意識が背景にあった。
 一五年に内閣府の有識者委員会がまとめた報告書では、学術会議は、日本の将来の姿を描くほか、社会的ニーズや突発的事態に対し迅速に見解を示す機能が必要だと指摘。会員に求められる資質として「専門分野の枠にとらわれない俯瞰的な視点」を挙げた。
 一五...

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