中日春秋

2020年10月19日 05時00分 (10月19日 11時13分更新)
 「削りたての鰹節(かつおぶし)をご飯にたっぷりかける。あとは醬油(しょうゆ)をたらたらと垂らして、一気に食べる。おかずは何もいらない。ご飯の上品な甘みがぴったりとマッチする」。発酵学者、小泉武夫さんご自慢の「カツブシ丼」。「削りたての」というところが、ポイントか
▼お次は漫画家の東海林さだおさん。白菜の葉先のところを一、二枚取り上げ、お醤油を少しつけて熱々のゴハンの上に丁寧にひろげる。お箸でのり巻きのようにクルリと、巻いて口に入れる。「最初冷たく、すぐに熱く、次にしょっぱく、やがて白菜とゴハンの甘味になる。こたえられない」
▼いずれも主役はゴハンだが、コメの未来を心配する話題である。農林水産省が発表した二〇二一年の需要に見合ったコメの生産量は六百七十九万トン。前年から五十六万トンと大きく減少した。この生産量を超えるとコメの価格が下がるという目安である。ようするに、コメの消費量が減っている
▼コメの消費量はピークだった、一九六二年からほぼ半減。今では週に数回しか食べないというお宅もあるだろう。今年はコロナで外食産業のコメ需要も落ち込んだ
▼単身家庭の増加も消費減の背景か。おひとりさまではコメを炊くのもおっくうだし二合も炊けば余ってしまう
▼コメを守りたい。で、冒頭の手間のかからぬ、おいしいゴハンの食べ方。どうです、食べたくなりません?

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