モンテローザの元エリートランナーが立ち上がった!「マラソン大会盛り上げ隊長」市民ランナーの味方に

2020年10月19日 05時00分

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お食事券を手に抱負を語る「マラソン大会盛り上げ隊」の向井孝明隊長

お食事券を手に抱負を語る「マラソン大会盛り上げ隊」の向井孝明隊長

  • お食事券を手に抱負を語る「マラソン大会盛り上げ隊」の向井孝明隊長
 コロナ禍で全国の市民マラソン大会が中止、延期となる中、「マラソン大会盛り上げ隊長」が大会から遠ざかったランナーたちのモチベーション維持に奮闘している。隊長は居酒屋などを全国展開しているモンテローザ(本社・東京)の実業団チームで活躍していたエリートランナー向井孝明さん(40)。9月末からはランナーたちの走力向上に向けた独自の練習会もスタートさせた。コロナ禍に向かい合う盛り上げ隊の活動を紹介する。
  盛り上げ隊は2017年に誕生した。ベースになったのは、モンテローザがマラソン大会当日にランナー仲間が集まって打ち上げ・反省会を開くことに着目し、「走って呑んでランナー交流!」をテーマに09年からスタートさせた取り組み。向井隊長も当初から担当で携わり、協賛大会参加者に系列店での500円の食事券を配布したり、大会開催時間に合わせ通常より開店時間を繰り上げるなど、ランナー視点の企画は定着している。
 白木屋、魚民など1600店以上を全国展開する企業の強みを生かし、大会ポスターの掲示などのサポートも実施してきたが、今年春から新型コロナウイルス感染拡大の影響で各地の大会開催が困難に。状況は一変したが、向井隊長は現役引退後、個人的に運営していたランニングクラブのノウハウを活用、東京・三鷹、中野周辺をエリアとする新たな練習会「M―Nrc」を9月末に立ち上げた。
 「やはり毎年出場している大会が中止となり、多くのランナーは目標を失っていると痛感しました。しっかりとした目的を据えたガチな練習会が何かの刺激になれば」と向井隊長は理由を説明する。
 練習会は週1回平日夜に開催。東京・中野区内の陸上トラックで主にフルマラソン3時間台前半での走破を目指す人に向け、隊長考案の練習メニューを実施する。
 今月13日の練習会には男女7人が参加。ユニークなのは、系列の居酒屋で荷物を預かり、着替えた上でトラックまでウオーミングアップ代わりのジョギングで来ること。この日の練習は周回での10キロ走だった。きつければ途中で抜け、再度加わるのも自由で「ペースは作るので好きなような形で利用してほしい」という。
 先頭を引っ張るのはマラソンのベストタイム2時間17分49秒(08年びわ湖毎日マラソン)を持ち、各地の大会で優勝経験のある向井隊長自身。参加者は「みんな勤め帰りの限られた時間なので集中した練習は効果がある」と息を弾ませ感想を話す。練習時間は毎回45分から60分程度。クールダウンを兼ねたジョギングで更衣室代わりの居酒屋に戻り、一杯を楽しむ参加者も。その席で“座学”ならぬ向井隊長の講評、アドバイスを聞けるのもメリット。向井隊長は「出し惜しみはしません」とも。
 ある参加者の男性は「コロナでテレワークが多くなったため、通勤時間の分、走る距離が伸びた。練習会で磨くことで大会が復活したときにベスト更新につながれば」と話した。
 向井隊長はすそ野を広げるため、夜練習できない人を対象に平日の昼間にも練習会開催を検討中といい、「マラソン大会が再び普通に開催されるようになれば、練習会の参加者ももっと増えるでしょう。一番怖いのは、実業団時代と同じで自分のけが。故障防止にケアは欠かせません」と気を引き締める。週末には講師として招かれることも多く、「月間走行距離500キロのうち300キロは仕事です」と笑う。
 練習会日程など詳細は「マラソン大会盛り上げ隊」で検索を。
◇向井孝明(むかい・たかあき) 1980(昭和55)年1月8日生まれ、大阪府出身。小学校のときに校内マラソン大会で走ることに目覚め、中学で1500メートルなどの滋賀県大会で優勝。駅伝強豪校の同県立水口東高校から明治大に進学、箱根駅伝出場を目指したが、出場はかなわなかった。2005年1月モンテローザに入社し、実業団で活躍。09年、実業団を引退後、市民ランナーとして現役続行しながら17年「マラソン大会盛り上げ隊」を企画、以来隊長として活動中。

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