21世紀の生存権

2020年10月19日 05時00分 (10月19日 05時01分更新) 会員限定
NPO法人もやい理事長 大西連さん

NPO法人もやい理事長 大西連さん

  • NPO法人もやい理事長 大西連さん
  • 明治大教授 重田園江さん
  • 同志社大教授 山森亮さん
 生活保護費が憲法二五条で規定されている「生存権」を保障する金額に足りているか。それが争われた「朝日訴訟」の一審判決(一九六〇年十月十九日)から、きょうで六十年。貧困と格差、そしてコロナ禍で広がる生活への不安。今、あらためて生存権を問う。

支援続け選択肢増を NPO法人もやい理事長・大西連さん

 社会福祉制度の議論は、どうしても当事者がいない中で語られがちです。公的な仕組みで生存権を守っていくための機能に関し、当事者自らが声を上げ、異議申し立てをした朝日訴訟の意義は大きいと思います。声を上げることで少しでも良く変わっていく可能性があると示していくことは重要で、今後も続けていかなければなりません。
 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、収入減や失業をした人が増えています。東京都庁前で実施している食料配布・相談会への来訪者は昨年比二・五倍ほど。生活保護はそんなに増えていませんが、家賃補助や生活資金の特例貸付制度などを使って何とか頑張っている人が多いのです。
 リーマン・ショック以降、日本でも貧困問題が注目されるようになり、生活保護の手前の第二のセーフティーネットが整備されつつありますが、それが今...

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