落合ジャパンなら守りの軸は「石原」…FAで常勝中日の誘い断るカープ愛 その先に歓喜の低迷脱出と3連覇

2020年10月17日 11時12分

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19年間カープ愛を貫いた広島・石原慶

19年間カープ愛を貫いた広島・石原慶

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渋谷真コラム・龍の背に乗って


◇16日 広島6―8中日(マツダ)
 カープ一筋19年。石原慶が引退会見に臨んだ。「すごく幸せな時間でした」と振り返った現役生活。ただ、幸せが始まるまで、忍耐の日々が長かった。
 「自分が入団してなかなか勝てずにいた」。入団した2002年をはさんで、15年連続Bクラス。当時の広島は、今の中日よりはるかに暗く、長い低迷期の真っただ中にいた。13年にクライマックスシリーズ(CS)出場。16年からリーグ3連覇。負け犬根性が一掃され、空気が変わったと感じた瞬間がある。
 「きっかけはやはり黒田(博樹)さん、新井(貴浩)さんが帰ってこられたのが大きかったんじゃないかと思います。チームのために、みんなのためにという気持ちがすごかった」
 冬のつらさと春のありがたみを知っている人間の言葉は、中日に置き換える価値はある。
 地味だが名捕手。あれは第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)前後だったか。落合博満監督と野球界の話をしていた。「落合ジャパン」なら、どんな人選になるのか。珍しく乗ってくれた。投手は海外組を中心に。では守りの軸は? 「石原」。ぶっきらぼうに即答した。
 巨人・阿部がいた。谷繁も健在だった。でも石原。捕手は打たなくてもいい。もちろん「落合ジャパン」が誕生することなどなかったが、らしい人選だと納得できた。
 だから石原慶がFA権を取得したとき、水面下で獲得を検討した。岐阜出身。だけど、すでに石原慶は広島の人だった。常勝チームからの誘惑より、あふれるカープ愛。そこを耐えたから、歓喜の低迷脱出と怒濤(どとう)の3連覇を味わった。
 「チームの力になれないのであれば、引退しないといけない」。決断について、こう振り返った石原慶。チームを思う。ヒーローの木下拓からもそんな言葉が聞こえてきた。7年連続Bクラス。冬が終わり、春の足音は近づいている。

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