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「18歳の覚悟、いとおしい」 三重出身作家・伊吹有喜さん、母校舞台の新刊

2020年10月17日 05時00分 (10月17日 05時02分更新)
インタビューに答える作家の伊吹有喜さん=東京都新宿区の双葉社で

インタビューに答える作家の伊吹有喜さん=東京都新宿区の双葉社で

  • インタビューに答える作家の伊吹有喜さん=東京都新宿区の双葉社で
 三重県出身の作家、伊吹有喜さん(51)=東京都=が、初めて故郷の同県四日市市を舞台に連作短編集『犬がいた季節』(双葉社)=写真=を書き上げた。高校にすみ着いた一匹の犬の目線を交え、昭和から平成の十八歳たちを描く。「自分はどう生きるのかと、初めて突きつけられる年齢。大人になる前の覚悟を決める瞬間は懐かしく、いとおしくて書きたいと思った」と話す。 (世古紘子)
 執筆のきっかけは二〇一五年、母校・四日市高校の同窓会報に寄せたエッセーだった。「犬がいた日々」と題し、実際に学校で飼われていた茶色い雑種犬「コーシロー」の思い出をつづった。入学式の日に渡り廊下ですれ違ったこと、上級生の教室で悠然と寝そべる姿に驚いたこと…。「コーシローは歴代の十八歳たちをどう見ていたんだろう」。そんな気持ちから、月刊小説誌に連載を始めた。
 コーシローが十二年の天寿を全うしたのは、伊吹さんが二年生だった一九八五年。だが物語は「当時の空気感が記憶に残った」という昭和の終わりから二十世紀の終わり(八八〜二〇〇〇年)に設定した。五つの時点に絞り、母校がモデルの高校三年生の物語を紡いだ。各章の始まりと終わりにはコーシローの目...

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