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【石川】桜橋 咲くは秋桜(コスモス) 犀川 83歳男性が世話

2020年10月16日 05時00分 (10月16日 09時52分更新)
コスモスの花を眺め、ごみのポイ捨てがなくなることを願う市川征夫さん、淑子さん夫妻=金沢市中川除町の犀川河川敷で

コスモスの花を眺め、ごみのポイ捨てがなくなることを願う市川征夫さん、淑子さん夫妻=金沢市中川除町の犀川河川敷で

  • コスモスの花を眺め、ごみのポイ捨てがなくなることを願う市川征夫さん、淑子さん夫妻=金沢市中川除町の犀川河川敷で

「まるでごみ捨て場」片付け12年


 金沢市の犀川に架かる桜橋右岸の土手沿いにコスモスが咲いている。長さは200メートルほど。近くに住む市川征夫さん(83)=同市杉浦町=が12年前から育てている。「ここはごみ捨て場のようだった」。満開のコスモスを見て征夫さんが語り始めた。(村松秀規)
 当時、アケビが生え、空き缶やポリカップが捨てられていた。「ウオーキングで毎日通るところですから。きれいにしたい」。そう思って、ごみを少しずつ片付けて整地していった。
 「桜橋にちなんで秋桜と書くコスモスを植える。これはいいな、と」。下流の若宮大橋近くでコスモスの手入れをする男性から種をもらい、桜橋のたもとに初めて種を植えた。二〇〇八年の春だった。
 しばらくして花は咲いた。花や草が枯れると、それを肥料に。やがて落ちた種から新芽が出た。日光をよく当てると花が咲く。これらをうまく循環させるには一年中、雑草を取り除かなければいけない。「夏場は草の量より汗の量のほうが多い」と笑う。
 「あきれるくらいいちずやから」。夫を見守る妻の淑子さん(76)は「一年中世話せんといかんから大変」と苦労を推し量る。近年は征夫さん自身、体力の限界を感じつつある。
 十三日の午後、征夫さんと淑子さんがコスモスの咲く土手を訪れた。ランニング中の女性がスマートフォンでコスモスを撮影し、走り去って行く。今年も無事に育ったコスモスを見て征夫さんが言う。「金沢に住んでいて良かった。犀川のふちに住んでいて良かった」

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