表情分かるシールド 聴覚障害者向け鯖江の会社開発  掛け心地 眼鏡の技生かす

2020年10月15日 05時00分 (10月15日 09時44分更新)
聴覚障害のある人に配慮したフェースシールドをデザインした笠島さん(左)=福井市の県立ろう学校で

聴覚障害のある人に配慮したフェースシールドをデザインした笠島さん(左)=福井市の県立ろう学校で

  • 聴覚障害のある人に配慮したフェースシールドをデザインした笠島さん(左)=福井市の県立ろう学校で
 聴覚障害のあるデザイナーの思いに応え、眼鏡メーカー「ボストンクラブ」と商品企画・販売会社「ウォンツ」(いずれも鯖江市)がフェースシールドを共同開発した。眼鏡の技術を生かした掛け心地で、聴覚障害者のコミュニケーションに必要な口の動きや表情が見えやすいデザインとなっている。
 発案者は、ボストンクラブのチーフデザイナー笠島博信さん(49)。耳が聞こえにくく、十年前から補聴器を着けて生活している。静かな所で一対一の会話なら通常は八割方聞き取れるが、コロナ禍でマスクの着用が日常となり、相手の声がこもってほとんど聞き取れなくなったという。
 一般的に聴覚障害のある人は、手話や口の動き、表情など視覚的な情報を補完して話の中身を理解する。笠島さんには、視界を邪魔せず日常使いできる物を作りたいとの思いがあり、今回のフェースシールドをデザインした。その思いに共感したウォンツが商品企画と販売に加わった。
 商品名は「cookai 空快(くうかい)」。縁取りのない透明な樹脂プラスチック製フィルターを、両こめかみからフレームで固定する。曇り止めを施したフィルターには顔全体、目の周囲、口元の三タイプがあり、取り外して交換できる。
 プラスチック樹脂製の眼鏡枠を製造しているボストンクラブが五十本以上試作を重ね、頭にフィットするフレームを実現。表情などを遮らないようフィルターには固定する部品を付けず、厚さ〇・三ミリ、口元タイプは重さ十二グラムと軽さも追求した。
 笠島さんは「自然でクールなデザイン。コロナ禍で不便を感じている人の役に立てれば」と話す。十四日には、笠島さんとウォンツの岩崎聡社長が福井市の県立ろう学校を訪れ、松村浩成校長に五十個を贈った。
 十六日〜十一月一日は、クラウドファンディングサービス「マクアケ」で先行割引販売する。一般販売は十一月上旬の予定。フレームとシールドセットで一個千七百円(税別)から。(問)ウォンツ=0778(42)8852 (山口育江)

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