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彼女の心つかめ「箱パカ」 福井の宝飾店 土屋さん プロポーズ応援組織設立

2020年10月15日 05時00分 (10月15日 09時40分更新)
プロポーズ専用の指輪「オルコス」=福井市のジュエリー土屋で

プロポーズ専用の指輪「オルコス」=福井市のジュエリー土屋で

  • プロポーズ専用の指輪「オルコス」=福井市のジュエリー土屋で
  • プロポーズの大切さを語る土屋さん=福井市のジュエリー土屋で

 人生の伴侶となる彼女を感動させる「エモい」プロポーズを応援する男性が福井市にいる。宝飾店「ジュエリー土屋」(同市大手三)の土屋道照さん(43)だ。専用の指輪ブランドを展開し、五月に東京の有志と「プロポーズを考える会」を設立した。「プロポーズは婚活の終わりで結婚の始まり」と、節目としての大切さを語りかける。 (鈴木啓太)
 実家が福井市内の宝飾品問屋だった土屋さんは京都の大学を卒業後、GIA(米国宝石学会)の宝石学を修めた。東京のダイヤモンド・カラーストーン輸入商社での勤務を経て、二〇一三(平成二十五)年に古里に店を構えた。
 出会いを支援する行政などの婚活事業にボランティアで携わる中、「既に彼女がいる男性の背中を押すことも婚活では」との思いが膨らんだ。若者言葉で心が動かされるという意味の「エモい」プロポーズを演出しようと開発したのが、プロポーズ専用の指輪「オルコス」。名称はギリシャ語で「誓い」を意味し、一七年に販売を始めた。
 プロポーズといえば、ドラマなどでは、指輪の入った箱を女性の目の前でパカッと開けながら思いを伝える「箱パカ」のシーンが描かれる。同社が一九年に短文投稿サイト「ツイッター」などで実施した意識調査でも、独身女性(五十五人)にどんなプロポーズをされたいかを尋ねると、「箱パカ・指輪」が最多の約六割に上った。一方、プロポーズした既婚男性(九十六人)に方法を聞くと、「言葉のみ」が半数を占め、「箱パカ・指輪」は二割ほどにとどまった。
 土屋さんは、男性の「箱パカ」のハードルとして、相手の好きなデザインが分からないことや婚約指輪の価格、宝石店に行き慣れていない点などを挙げ、「気持ちはあるけれど、おっくうになってしまう」と分析する。
 オルコスはダイヤモンドに似た人工石のキュービックジルコニアを使い、価格を二万四千二百円(税込み)と指輪としては抑えることで、成功後に二人で好きなデザインの婚約指輪を買いに行けるようにした。指輪の色や箱の中で指輪を囲む花飾りの種類を選ぶことができ、昨春からインターネット販売も始めた。
 五月には、結婚写真を専門にする写真家ら三人と「プロポーズを考える会」を設立した。インターネットサイトから相談に応じるほか、オンラインでセミナーを開き大切さを伝える。
 土屋さんは「女性は結婚で姓やキャリア、出産などを考える。そのためプロポーズで相手の覚悟を見たい」と指摘。「男性にとっては人生最大のプレゼンの場。成功することで自信につながる」と力を込める。
 その上で考える会は、結婚の最初の一歩となるプロポーズの大切さを浸透させることでブライダル業界の活性化につながるとして、会の活動を充実するため一般社団法人化を計画。十五日からクラウドファンディングサイト「キャンプファイヤー」で資金を募る。

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